私は、1年ほど前からポスティングのアルバイトをしています。

現在、1日に4時間ほどかけて、チラシを家々のポストにひたすら投函しています。
数年前には、こんなに出来るようになるとは思いもしませんでした。

2011年、会社員として働いていた私は、うつ病に悩まされていました。

治るための努力も空しく、仕事もだんだんと欠勤する日が増えていき、会社もだんだんと居辛くなって、自分から逃げるように辞めました。

自分で自分を責める日々が辛く、死んでしまいたいと思いました。

失業してすぐに、自宅のポストに「ポスティングのお仕事をしてみませんか?」というチラシが入りました。

このチラシを見て、病院の医師が「歩きなさい、次の仕事は接客業はダメ」と言っていたことを思い出しました。

「これなら歩くことも出来るし、接客する必要もない。さらに、お金にもなる。前の仕事よりもずっと給料は安いけれど、応募してみるか」私は募集先に電話をし、面接の上、ありがたく採用してもらうことが出来ました。

最初は少ない量から始め、だんだんと配布量を増やしていきました。
1人コツコツが向いている私には持ってこいのアルバイトでした。

たまに家主さんとお話しすることはありますが、それほどの苦痛はありません。
ほとんどの時間は、ひたすら歩きです。

お天気によって作業が出来ない日があるのがちょっと残念ですが、概ね計画どおりに配布出来ています。
ときに寂しくもなりますが、そんなときは、空を飛ぶ鳥や、庭の植物を見て癒されています。

おかげさまで、私はこのアルバイトをとおして、うつ病を克服することが出来ました。

歩くことが、仕事にもなって、病気の治療にもなるということが分かった貴重な経験でした。
銀行口座に報酬が入るときは、とても嬉しいです。

私にも出来ることを与えてくれた雇い主に感謝いたします。