いい人仮面の生い立ち -2ページ目

搬送

翌日、目が覚めると

僕はどこかに運ばれるらしい。
いまだに僕は自分がどうなっているのかわからない状態。
ただ、看護婦さんに
「東京に帰るからね。大丈夫よ。」と…
しかし状況がわからない。

救急車に乗せられ、
新幹線に乗せられ、
東京駅でまた救急車に乗せられた。

病院に着くとお母さんのがいた事はわかった。
しかしまた何処かに運ばれ意識が遠のいていく。

どのくらい時間がたったのだろうか?


目が覚めた時には病室にいてお母さんが涙を流しながら僕を見ていた。

自分がどうなっているのか?
小学生の僕には状況が一切わからなかったのだ。


後日、自分の状況を聞いた。

自転車に足を挟まれ、そのまま転んだ。その時に右の足の小指を切断、足の甲の皮も剥がれ骨がむき出しになっていたらしい。
友達が救急車を呼びに行き、病院に搬送された。
救急員が切断された足の小指を探したらしいのだがみつからなかったらしい。
出血がひどく僕の意識はかなり危険な状態だったらしいのです。
田舎には設備のある病院がなく、救急車で1時間ぐらいかかる市内の病院まで行ったらしい。

しかし、そこの病院でも対応が出来なかったらしく、朝を待ち東京の大学病院に搬送されて行ったらしいのだ。
その大学病院には親父の知り合いがいて、病院につくとすぐに手術出来るように準備されていたのだ。
今ならばそんな時間のかかる事もないのだろうが、当時、25年ぐらい前の事なので、仕方ない。

僕の人生はこの時からすべてが変わり初めたのだ。

ただその当時、僕は足の小指がなくなっている事は知らなかった。

人生の転機

僕の人生における転機が来たのは小学校の4年生の時。

友達の田舎に遊びに行った時だ。

福島に行き、目的は混浴で女性の裸を見に行こう!と。
ちょうどその頃「性」について目覚めた時期。
しかし、友達の田舎についてすぐ、近くの公衆浴場に行こうと自転車に2人乗りをしていた時に事故が起きたのだ。
ビーチサンダルで僕は後ろに乗っていた。田舎道をガタゴトと自転車を走らせている時に車輪に足を突っ込んでしまったのだ。
急に足が挟まりブレーキがかかってしまった為、自転車は激しく転び草むらに突っ込んでしまった。
僕は痛さの中で自分の足が血だらけになっている事に驚き意識を失ってしまった。
どれくらい時間がだったのだろうか?

意識を回復したのは救急車の中だったような気がする。救急車の中には僕だけしかいなく友達の姿は見えない。
後から知ったのだが、友達も怪我をしたのだが、近所に助けを求め救急車を呼んでもらったらしい。
同時に友達も救急車で運ばれたらしい。

救急車の中で僕の足は痛みを感じていない。ちっとも痛くなかった事を覚えている。

どれくらい時間がたったのだろう?

気が付くと今度は病院にいた。

応急手術をしたらしい。

なにがどうなっているのか全くわからない。
しかも痛さを感じない。

いったいどれくらい時間がたったのだろう?
そして僕はどうなっているのだろう?
そして今度は眠ってしまったのだろうか?

自分の人生

人生の折り返し地点に来て
自分の人生について振り返ってみたくなった。

物心ついたあたりから覚えている事といえば人には言えないような汚点ばかり。恥ばかり…
自分という人間を冷静に見て見れば

変態
嘘つき
ろくでなし

そんな言葉がぴったり。

今、自分に関わっている様々な人達、嫁さん、子供達はそんな自分の本当の姿を知らない。
本当の生い立ちを知らない。

どんなに変態で嘘つきでろくでなしな人間なのかを。だけど今更話せない。見せられない。

自分が本当はまともでない事なんてわかってる。わかっていて毎日、毎日ひたすらにいい人仮面をはめて隠しているのだ。

でも今まで誰も知らない本当の姿を残してみたくなった。
こんな自分の生い立ちを残してみたくなった。