比較的新しい「バービー」を観た。
ディズニーの「トイ・ストーリー」シリーズにも出てくる有名な着せ替え人形の実写映像版。
何故に少女趣味と問うなかれ、映画冒頭は突然「2001年宇宙の旅」のパロディから始まる。その映像が巧く出来ているのでオバカ映画かと思っていたら本格的オバカ映画になっていた(これは誉め言葉)。
随所に楽しいネタが放り込まれてあるのだが、それをすべて理解したかどうかは定かではない。
とりわけ映画中盤に登場するバズビー・バークレー風の男性群舞が何とも楽しい。バークレーの世界では主に女性の群舞なのだが、それを男性だけがやっているのが、なんとも皮肉というかいろいろと深読みできる要素満載。
映画はバービーと、とりわけボーイフレンドのケンが自己主張に目覚め、それまでの夢のバービーランドを男社会に変貌させてしまう。
アイデンティティを持ったバービーは奮闘し、元の世界を取り戻そうとする展開が主眼となっていく。
現実と虚構そして人形制作しているマテル社も巻き込んだ、メタフィクションの末、バービーの考案者ルースも登場してきて、映画は寓意性を持った成長物語ともとれる結末を迎える。
映画は整合性を求めてはいないので、いささか混乱するかもしれないが、いうなれば「ネバー・エンディング・ストーリー」のバービー版となっていく訳だ。
ところでバービーの考案者ルースは1950年代にヨーロッパ旅行をして、現地で酒場等においてあるオトナ女性人形に目を止め、それを参考にバービーを考案したという。
それまで人形はキューピーさんに代表される子供人形が主体だった。
そこに登場したバービーはインパクトがあり、大ヒットのロングセラー商品となった。それは映画冒頭にもカリカチュア表現されている。
アメリカをコピーしたがる日本でも発売はあったのだが ウケは悪く、日本的バービーとして開発された可愛い少女のリカちゃん人形が大人気のロングセラーとなったのは言うまでもない。大人にあこがれるアメリカと少女でいたい日本ということなのだろうか。
一方、男の子はというとGIジョーになるのだろうなぁ。
ところでルースの目にしたヨーロッパのオトナ女性人形の正体は、実は当時酒場等で下ネタの対象とされていた娼婦の人形だったという。
