ディーン物の続きで「エデンの東」原作本の帯です。
有名なスチールなので写真自体は珍しくもありませんが。
原作は親子2世代にわたる大河ドラマというか、悪女の一代記のような作品で、主人公は実はキャルの母親なのでした。
その全貌はジェーン・シーモアのTVシリーズによって映像化されました。
そのエデンというと源典は聖書であり、映画化ではこの作品が有名ですね。
60年代の聖書物超大作ブームほぼ最後の作品でした。70ミリで公開されましたが実はD-150で撮影された最初の作品でした。
巨匠ジョン・ヒューストンが監督しながらノアを演じ、音楽を黛敏郎が担当したりと話題になりました。
これは企業PR雑誌の裏表紙です。
そんなエデンの園で以前、罰当たりにもパロディを書いたことがありました。再録してみます。
旧訳聖書を研究するといくつかの疑問が出てくる。
その疑問を解消する目的で、独自に調査した結果を以下に記したい。
研究中、翻訳者を代えたと思われる新訳聖書の存在も明らかになったが、今回はテキストが間に合わなかったため参考にすることはできなかった。
かつて建設会社神は、自社ブランドをアピールするためのデモンストレーションとして、思いつきから6日間の突貫工事で造り上げたのが宇宙を始めとする森羅万象なのであった。
しかし、あまりのハードワークに途中で投げ出したくなり、神は休日をとることとした。それが一週間というサイクルの始まりであるのは誰もが知っている事である。
休日直前に、いささか計画を広げすぎて建設費が足りなくなってしまったのに気づいた神は、とりあえずテーマパーク「エデン」を建築し、その運営で収益を得ようとした。
しかし、元来なまけ者の神は早く休みたくもあり、だんだん面倒くさくなってきたので、最終日に作ったドロ人形を下請けとして、管理運営を丸投げしてしまった。
そのドロ人形も当初は一体のみであったが、二部交代制をとるために、そのアバラ骨を元にクローン培養でもう一体を緊急製造した。
同じ者が二体であると紛らわしいということもあり、片方の股間の突出部を新型には内部収納構造にする事とした。その反動なのかしばらくすると胸が出てくるようになってしまったが、区別するという目的に差し障りはないので、そのデザインを採用する事にした。
テーマパーク「エデン」のメンテナンス業務に熱心だった股間突出型ドロ人形アダム君と胸部突出型ドロ人形イブさんではあったが、派遣契約で保険も完備されず賃金も低いため、服を買うことも出来なかった。
遠くからその気の毒な様子を眺めていたヘビ君は、労働組合幹部である立場から、ふたりと接触をはかった。
ヘビ君は労働者の自立性と誇りを持つようにふたりを諭し、労働者の権利として賃金格差を抗議する意味から、目の前に実っているリンゴを食べるように指示した。
しかしふたりは神からそれは毒の実だと聞かされていたので躊躇した。
ヘビ君は、それは食いしん坊の神が独り占めしたいからそんな嘘を言っているのだと教えた。
それでも神の目を恐れていたふたりに、ヘビ君は見張り役を引き受けるから大丈夫といってエデンの東口に向かって歩いていった。
空腹だったふたりは安心してその実を食べ始めると、あまりの美味しさに止められなくなり結局ひとつ残らず食べてしまった。
入り口で神を見張っていたヘビ君は、神の姿が見えないので安心して戻ってくると、果実を全部食べてしまったふたりに気づき、慌てて逃げてしまった。あまりに慌てすぎて、その時に腕と脚を置き去りにしてしまったのであった。
エデンのリンゴを食べながらスプラッシュマウンテンに乗って遊ぼうとやって来た神は、大好物のリンゴが全部なくなっているのに気が付くと、管理責任者のアダム君を呼びつけた。
神が問い詰めるとアダム君はしどろもどろとなり困り果ててしまった。その時、イブさんが寄ってきて割れたお茶碗を差し出した。
大切な茶碗を割ってしまったのでもう生きてはいけないと思い毒の実をふたりで食べてしまいました、というイブさんの詭弁を聞いた神は、大切な伊万里焼の茶碗まで壊されてしまったので激怒し思わず怒鳴った「このぶす!!」
神は即刻ふたりを解雇し業務上横領及び器物破損で告訴してしまった。
これが世界最初の刑事事件であり、その裁判は後々の裁判院制度の成立に深くかかわっているかどうかは、後の研究を待ちたい。
尚、「エデン」建設における企業との癒着談合疑惑は現在調査中である。
ところで「エデンの東」帯にも書かれているように、原作者スタインベックはノーベル文学賞を受賞しています。
今話題のボブ・ディランはどうするのでしょうね。
過去には受賞拒否したサルトルもいますし、政府の圧力で拒否させられた「ドクトル・ジバゴ」のパステルナークもいました。
ディランの真意や如何に?


