7月は007月間なのでスタ | dvconのブログ

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007では番外編というか、全く別の作品で、映画としてもかなり変な作品が1967年版の「007カジノ・ロワイヤル」、パロディというかハチャメチャ映画の極みなのだ。

ボンド役は本家でも候補に上ったデヴィッド・ニーヴンが、引退した本物ボンドとして登場するが、他にも007が何人も登場しストーリーを追う事すら困難な、せっかくドル箱原作を得て豪華オールスター作品なのに、何故ここまで変な映画を作ってしまったのか理解不能。

監督が5人もいて収集がつかなくなったというか、最初からまともな映画作りを放棄しているとしか思えず、それでパロディとして成功しているかというと、ギャグのオンパレードではあるものの、お世辞にも面白いとは言えない映画となった。

 

1960年代後半という時代のムーブメントから、サイケデリックナンセンスムービーの一種と考えれば、ある程度は納得できるのかもしれない。

とはいっても良い所はあるもので、およそスパイ映画らしくないバート・バカラックの音楽は魅力に満ちている。

 

なんでこんなことになったのやら。

本家イオンプロがなぜ映画化できなかったのかというと、原作がまだそれほど人気がない時点で、いち早く別のプロデューサーが映画化権を手に入れていたからで、遅れて007シリーズを作り始めたイオンプロは権利を買いとるか合作を模索していたのだがうまくいかず、後々結局、「カジノ・ロワイヤル」の権利を持ったソニーピクチャーズが007制作をしているMGMを買い取り、本家シリーズ21作目として映画化されてメデタシメデタシということになる。

かつて007シリーズというとユナイト映画のドル箱だったが、ユナイトが倒産しMGM傘下となり、そのMGMは現在ソニーからアマゾン傘下となっているようで、映画スタジオは1960年代からマネーゲームのコマでしか無くなり、なにやら「カジノ・ロワイヤル」以上にカオスと化している。