美味しいものを食べればおなかも心もハッピーにゅ~ | dvconのブログ

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大晦日から一日経つと正月になる。単に一日過ぎるだけのことなのだが新しい年となる。当たり前のことなのだが、それは単なる地球の運動の一つであり大騒ぎすることもないとはいえ、世の中は厳粛な気分を求めているようだ。

やはりクリスマス同様なにかとお祭り騒ぎをしたいのが人間の習性だろう。

 

昔は商店が揃って休業となり、年末に買い溜めをしておかないと正月に食べるものが無くなり餓死することになる…ことは無いものの、そのためにお餅やお節という保存食を食べるのが日本の習慣になっている。

とはいえ、現在はコンビニも普及して正月でも買い物に不自由することはないし、食堂も開いている店はいくらでもある。正月は儀式化した古来からの風習という意味合いが強くなっているようだ。

 

年の明けを描いた映画では、やはり邦画が思い当たるのだが、ミュージカル映画「ショウボート」の大晦日から新年シーンが印象に残っている。ボートとはいいながら座員全員が寝泊まりしショーを行いながらミシシッピー川を移動する豪華な船だ。

そのショウボートの座長というか船長なのか、大口ブラウンと言われたジヨー・E・ブラウンが駆け落ちして出ていったヒロインの娘と再会するシーンが大晦日から新年に移るときだった。

ヒロインのキャサリン・グレイスンがクズな旦那に逃げられて、初ステージで緊張しながら歌う時に偶然居合わせた父親が、直前までハッピヌイャーと周りに言って騒いでいた。

その船長のちょっと怖い奥さんを演じている女優さんは、その後TVドラマ「奥さまは魔女」のエンドラママさんを演じるアグネス・ムーアヘッド。

 

映画は娘そして数年後にはクズ夫も責められもせず戻ってハッピーエンドなのだが、その陰にエヴァ・ガードナーの理不尽な運命に翻弄された上の犠牲があることに主人公は気づいていない。なんともいい気なものと思いながら、妙な満足感に浸れるのがミュージカル映画の魅力だろう。とりわけ名曲『オールマンリバー』は絶品だ。

 

映画ではさらりと描かれているが、花形スターから転落していくエヴァのエピソードは主人公以上のドラマがある。読んではいないのであまり確かなこととしては書けないが、原作ではかなりのウエイトを占めているのではあるまいか。

元々は「ジャイアンツ」でも有名なエドナ・ファーバーの原作を元にブロードウェイミュージカル化された舞台であり、既に何度か映画化されてはいたが、ミュージカル黄金期に突入したMGMが絢爛に描いた作品だった。

ファーバーの作品は人種問題が根底にあるようだ。先の『オールマンリバー』は黒人の悲哀を歌いエヴァはその犠牲者だった。「ジャイアンツ」でも人種問題に触れるところがあった。

人の無理解と傲慢さは108回の鐘の音でも消えることはないのだろう。

 

とはいえ はっぴぬいゃー