電車にて。壊されるのは簡単なのに 壊せやしないし壊したくない 壊した後の黒さに怯えて 躊躇い戸惑い果たせない。 パーツをよく見て直そうとしても 見れば見るほど黒くなる 消えるとばかり思っていたら 存在感が増すばかり。 滲みてばかりの傷からは 毒素ばかりが染み出して 私の身体や心でさえも 黒く濁して沈ませる。 壊してしまえば楽なのに 壊してしまえば終わるのに 壊すことは赦されず 黒さの中で生き延びさせる。