この時期思い出すのは初恋の人。
中学3年の夏、校庭でキャッチボールをしていた彼に淡い恋心を抱くも、話しかける事も出来ず、卒業後は別々の道へ。
でも、同じ市内に住んでいたので、わざわざ遠回りして彼の家の前を通って帰った事もしばしば。高校卒業後は私は都会に出て専門職に就くも、彼のことが忘れられず、月間雑誌「若い広場」に何回もその思いを詩にしたためて投稿した。繰り返し投稿したためか批評の方から「そろそろ彼の事は忘れなさい」と言われた。
風の便りで彼が結婚したと聞いた。相手は私も良く知っている同級生。
たまたま帰省した時、スーパーで彼の奥さんに会った。男の子を連れていた。彼の子だ!!
不思議ないとおしさがあった。
私も結婚はしたが離婚し、暫く故郷に帰った。ある会社に勤務していた時、偶然にも彼に会った。ジャリトラの運転手として砂を下ろしに来たのだ。私は胸がつぶれそうになり、呼吸困難になった!
15才の時からずっと好きだった人が目の前にいる。28年ぶりの再会!
その後、1回だけ、彼のダンプカーの助手席に乗せてもらい懐かしい中学時代の話をした。
憧れの人が隣にいる。生まれて初めて味わった幸せのひととき。でも、ずっと好きだったことは言えなかった。
その後私は又都会に出て勉強をし直し、看護の道へ。
彼の事は1日として忘れた事はなかった。
彼はクラスが違ったため同級会では会えなかった。待ちに待った同窓会の日。私の胸は期待で張り裂けそうだった。
しかし、彼は現れなかった。会の中で司会者は惜しくもこの世を去った方の名前を読み上げた。彼の名前が呼ばれた。
頭の中が真っ白になり全身からすべての力がなくなった。
もうこの世にはいない...
同じ空の下に生きていることだけを励みに頑張って来たのに...
故郷が遠くに感じた。