デイトレに役立つ心理分析

 

 日経ヴェリタスに面白い記事が載っていました。
 『相場格言・先達から学ぶ「株の売り時」』(3月24日)という記事です。
 株は、売って初めて利益が確定するのですが、それがいかに難しいかという内容でした。

 記事には、投資の世界において、人の精神力がいかに脆弱かという点に焦点を当てています。ヘッジファンドなど名だたる猛者でもインデックスに勝てない、とよく言われますよね。記事でも言及されていますが、これは売りどきの難しさに原因があるようです。

 デイトレをやっていて思うのですが、堅実に勝ちを積み上げていくには、知識や技術を獲得する以上に、自分の心を制することが大事なんですよね。
 自分の心の弱さが原因で損をしてしまうケースを私自身もしばしば経験してきました。(ということをブログでも何度か書きました)



 

 そんなときに拠り所となるのが、人の心の分析を目的とした心理分析です。

 近年、行動経済学が存在感を増してきました。行動経済学は人の心理を通じて経済活動の本質に迫ろうとする学問ですが、株の世界でも当てはまるケースが往々にしてあります。

 

 行動経済学の分野では、ダニエル・カーネマンさんが有名ですね。イスラエル出身の経済学者で、つい先日(3/27)、90歳で亡くなられました。

 カーネマンさんの研究で有名なのが、これです。

 

プロスペクト理論

 

 投資をする人ならば一度は耳にしたことがあるんじゃないでしょうか。端的にいえば、人は無意識に損失を避けようとする、ということですね。損失回避バイアス、という言葉で表現されたりもします。

 こうした心理分析は、格言と同様、株をやっている上でとても役に立ちます。トレードで苦しんでいるとき、自分がどういう状態にいるかが、理解しやすくなるからです。
 トレードは恐怖や不安が最大の敵になるわけですが、それも行動経済学的な視点から、正体を暴けます。
 正体が分かればなんてことはありません。対処できるようになります。

幽霊の正体見たり枯れ尾花おばけ

 

 まさにこれですね。

 行動経済学を調べていると、いくつかトレードの参考になりそうな理論が出てきます。

 せっかくですので、私がトレードの心構えとして参考にしてきた理論やモデルをブログでも紹介していきたいと思います。
(前置きが長くなりすぎましたので、次回からあらためて書きます)