今から1年ほど前でしょうか。職場のクリスチャン仲間を通して、かつて排斥になった統治体の成員がいたことを知り大変な衝撃を受けました。組織のトップにまで登りつめた人がどうして真理から離れてしまったのだろうと疑問に思い、ネットでレイモンド・フランズ兄弟に関連するページを読みあさりました。そして良心の咎めを感じながら兄弟自身が出版された本、「良心の危機」に出会うことになるわけです。
いわゆる暴露本で誹謗中傷のようなものをイメージしていたのですが、読んでいくとむしろフランズ兄弟の聖書に対する深い敬意、またキリストに倣った温かさがひしひしと伝わり、私の見方を180度変えることになりました。一番好きな場面はスウィングル兄弟がフランズ兄弟の前で号泣した場面でしょうか。統治体のメンバーから不当な扱いを受けたフランズ兄弟ですがこの涙から力をもらったそうです。兄弟たちに対する愛情がいかに大切かを感じさせられる感動的な記述でした。現役の方に是非読んでほしい本だと思います。
不思議に思われるかもしれませんが私はこの本を読んで信仰を弱めることはありませんでした。確かにエルサレム陥落の年とされている西暦前607年に考古学的な証拠が全くないこと。それに伴い1914年や1919年の忠実で思慮深い奴隷の任命にも聖書的な根拠がないこともわかりましたが、クリスチャンとしての生き方に特に影響を及ぼしてはいません。むしろ組織の中枢にいる人たちの人間臭いところを見れて安心したのかもしれませんね。この本に出会う前より比べ物にならないほど広い視野で物事を見れるようになりましたし、思いやりや親切がいかに大切かを理解することができました。