意味、立場、解釈。 | デイライトのメモ帳

意味、立場、解釈。

原始仏教の
経典の中のお話です。

ある王様が家臣に
油をなみなみと入れた壷を持たせ、
人の多い通りを歩かせたそうでございます。
この王様は乱暴な方で
「もしも、注意を怠って
一滴でも油をこぼしたら、
汝の命を断つ」
と命令したとか…。
その家臣は
抜刀した監視に追われながらも、
周囲には目もくれず
一生懸命に油の壷を
守りながら歩いた
そうでございます。
そして、
家臣は
無事に命令を
全うしたという。
この故事から
一瞬の気の緩みから
「油」で命を「断」たれる事を
「油断」というようになり、
それは失敗を招く
一番の敵である
という意味から、
「油断大敵」と。

あるお坊さんの
お話です。
ある超有名寺の
根本中堂には、
超有名な
開祖のお坊さんの時代から
1200年間
途絶えたことがない
とされている
「不滅の法灯」という
炎があるそうです。
お坊さんが毎日、

菜種油を注ぎ続けているとか…。
うっかり油を注ぐのを怠ると
大切な灯が消えてしまい
大変なことになる
という意味から
「油断大敵」。

「万葉集」の中に
「ゆたにゆたに」
という言葉が出てきますが、
悠々と漂い動くさまを
表し、
ゆったりする意味だとか…。
この「ゆたに」が変化して、
「ゆだん」。
つまり、
古語ののんびりしている様子が
「注意を怠る」
と言う意味に変化して
「油断大敵」。
現在でも、
四国は土佐の方言に、
残っているそうです。
「ごゆだんなさりませ」とは、
「ごゆっくりしてください」
という意味だそうです。
ある栄養学の先生のお話。

ダイエットなどで、
必要以上に油(脂質)を
避けすぎると、
からだに良くない、
病気しやすくなる、
(特に女性は
お肌のためにも
しっかりとした
補給が必要だとか…?)
ということから
「油断大敵」?

そして、英語です。
Don't get over
confident yet.
とは、
訳すると
「自信過剰になってはいけない」
つまり
「油断大敵」
という意味でございます。

一つを除いて、
どんな強い相手よりも、
自分の心の中に生まれてくる、
おごりや気のゆるみは、
最も恐るべき相手
とすべきであり、
油断こそが、
さまざまな失敗や、
自分の立場を
失わせる原因になる。
ので、
十分に気をつけるべきである。
という
いましめの
「油断大敵」。

一つの言葉では
ございますが、
その場によって
由来がたくさんあるもので、
ございます。

これは、
スポーツでも
よく使われる言葉で
ございますが…。

まさに
決勝トーナメントに
進んだサッカーの
日本。
素早くてうまい
パス回しを
これからも
見せていただきたい
ものです。
チームプレーの
潤滑油を切らさぬように…。