さむい さむい冬の朝
あなたを一人で
逝かせてしまいました


盲(めし)いたあなたの目を
何度も何度もなでました




私がわたしでなくなるほどの
かなしみといたみが
優しくあたたかい涙にかわるまで
ながいながい月日が必要でした


やがて時が経ち
姿、かたちはちがいますが
笑顔がかわいい
あなたそっくりのおんなのこと
わたしたちは
出会います




その子の中に
あなたを探しましたが
あなたはどこにもいません


あなたは私の
鎮かであたたかいところに 
ずっとずっといたのだと
やっと、いまきづいたのです


あなたと生きた喜びと
あなたがいない悲しみと
私はともに生きていくのです


さむいさむい冬の朝
そして
朝日がのぼり
私は目覚める

私はあなたと生きるのです

私はあなたと生きるのです


朝日が登る前の朝焼けの風景