秋田県の温泉♨️ 2023年12月に訪問
樅峰苑（しょうほうえん）は日本秘湯を守る会の会員宿。
国の登録有形文化財に指定されている築100年以上の御屋敷で
珍しい自家源泉のヨウ素泉と秋田の郷土料理が味わえるお宿です。
以前から気になっていていましたが、
湯上がりは汗が出る程温まりの良いお湯の様なので
１２月にやっと訪問することが出来ました
先ずは秋田新幹線こまちで約３時間大曲駅へ
そこから在来線のＪＲ奥羽本線に乗り換え３駅目の峰吉川駅へ
前日までに到着時刻を連絡しておくと宿の車が迎えに来てくれます
駅には車が既に来ていて慌ただしく乗り込み、宿に５分ほどで到着
門構えも立派
車はこの門の右側から敷地内へ
車はこの門の右側から敷地内へ
遠く離れないと全景が撮れないほどの大きな建物です
三百数十年続く大地主の家柄。
御屋敷は12代目が大正6年に3年の歳月を掛けて建て
現在の16代目御当主のお母様の代から旅館を営んでいるそうです。
右側のこちらの玄関は日帰り入浴の入口になっています。
そして私たち宿泊客は左側の立派な玄関から入ります
歴史を感じる風格ある佇まいが素敵
この木戸が大きくてかなり重たいです
土間を上がると長い廊下に大広間
靴を脱いで廊下に上がった時ヒヤッとしたので
やっぱり古民家は寒いのかな…12月に来たのは失敗だったかなどと思いました
先ずは建物右側の方に案内されます。
日帰り客用の玄関に帳場が有るのでそこで記帳を済ませます。
その際に宿泊客専用の貸切露天風呂の予約時間を決めます。
丸形浴槽の「大樹の湯」か四角浴槽の「こもれびの湯」を
16時から45分ずつの枠で１回無料で入れます。
私が１番最初に受付をしたので、16時〜予約しました。
帳場前にはお土産も色々売っていました。
受付が済んだらお部屋に案内されます。
ピカピカに磨かれたこの廊下は一枚通しの天然秋田杉を使っているそうです
階段横には当家所有の人力車が展示してあります
大広間を囲む様に廊下が続いています。
２階にあがる階段は鹿鳴館風の造りになっているそうで素敵です
大正レトロな雰囲気の照明も素敵
手摺りや天井や欄間など様々な意匠が凝らされています
階段すぐのお部屋「すいせん」に今回は宿泊です
二重引戸でプライバシーが保たれていて安心
大正6年の竣工当時のまま利用されている10畳間
欄間や襖なども匠の技が素晴らしいです
襖を開けると広縁になっています。
この時期は寒いので滞在中はずっと襖は閉めていましたけれど
窓の外は神社と雪景色が綺麗です
貸切の露天風呂の建物も見えます。
客室は７部屋。
予約の際に小さな６畳は満室で８畳か10畳の選択でした。
ひとり泊は2万円越えの値段でしたが迷わず10畳の方にして正解
窓の景色を楽しめるのは特別室以外ではこの部屋だけでしたから
日本家屋ですが機密性を高める手が加えられていて
エアコンと石油ストーブのどちらかで室内はとても暖かいです
古箪笥の中にタオルと浴衣セットが入ってます。
足袋ソックスと使い捨てスリッパも用意されていたので
冷たい廊下を直に歩かなくても大丈夫でした
お風呂用の籠バックの用意も有りました。
お茶は美味しい玄米茶
御茶菓子はあきたこまち米を使用した旅館オリジナル抹茶わらび餅です。
とても上品で美味しかったのでお土産に買って帰りました
とりあえず館内ウロウロします
こちらの廊下には当家所有の槍や薙刀が飾って有りました。
廊下の突き当たりを左に行くと男女別のトイレ。
部屋から少し遠いですがそこまで不便は感じなかったです。
右に行くと６畳のお部屋が並んでいます。
その先には本棚や奥にはマッサージチェア
古い道具などが雑多に置かれている謎の空間が有りました
左の写真は韓国映画に樅峰苑の門が使われたと書かれてます。
謎の空間からこちらの階段に降りて来れます。
階段下が大浴場になっていました。
予約時間になるので部屋に戻って身支度をして露天風呂に向かいます。
受付でお風呂の鍵を受け取ります。
宿泊者用の大きな玄関から一旦外に出ます。
右側の明かりが見えている所が露天風呂の建物です。
日本秘湯を守る会の提灯でした
手前の「こもれびの湯」に入ります。
脱衣所は木の香りがして清々しいです
浴室は開放的で目の前には樹齢380年以上の樅(モミ)の木が望めます
泉質は含よう素－ナトリウム－塩化物強塩温泉
薬品的なヨウ素のニオイは特に感じなかったです
それよりも塩分濃度が濃いのか、すごくしょっぱいです
源泉温度は約49.8度ですが露天なので
長湯をするにはちょうど良い温度になってました。
この時期に来て正解です
濃い温泉成分がこびりついているのか
ヒノキの浴槽表面はゴツゴツトゲトゲしていて寄り掛かると痛いくらい
浴槽の真ん中でじっくり浸かりました
45分間の貸切はあっという間に終わってしまった感じです
この時期は陽が短いので５時前で夕暮れです
灯りが点ると一層幻想的で素敵です
夕御飯までにまだ時間が有るので内湯にも入ります。
暖簾をくぐると男女別の浴室になってます。
入口を開けると広い脱衣所、右側の衝立の向こうに脱衣棚
貴重品ロッカーは無かったです。
奥の洗面台にドライヤーが有ります。
１台しか有りませんが誰とも一緒にならなかったので困ることは無かったです。
こちらもヒノキの浴槽です。
露天風呂よりも湯温は高かったですがじっくり入ることは出来ました
この広い空間に毎回ひとりは贅沢です
薄暗い灯りと湯気でいつ入っても幻想的な感じで癒されました
つづく〜