JR環状線に乗り、新宿を後にした。

色褪せた小さいトランク一つ引っ張って改札を通り、
長い長いホームまでの通路を
誰よりゆっくり歩いた

あたしがここにいることは、
きっと誰も知らないと思う。
昨日だって、いつものように
“また明日”とバイバイ出来た。
上手に笑顔は作れていただろうか


既に夢を掴みかけている彼ら
未だ何の手掛かりも掴めない私

どんどん輝きを増す彼らを
私はきっと素直に喜べていない
いつからこんなに可愛くなくなったんだろう
嬉しさよりも、妬みが、悔しさが募りすぎて、
もう涙は出てこない



もし誰かがここに今来ても、
嬉し泣きは出来ないから
貴方は貴方だけの夢を持って
ずっと舞台に立ち続けて下さい

あたしはミラーボールにさえなれないけれど
喜怒哀楽の全てをあげる。



トウキョウなんて、だいきらい
だから、だから、さようなら。



『品川発21:27、23ホーム』