森見














夜は短し歩けよ乙女  森見登美彦

評価  ★★★★★


一気に読んでしまいました。モリミ節が炸裂です。くだらなすぎて、奇想天外で、しかもほっこりできる、ある種のファンタジー。京の町を舞台に摩訶不思議な濃いい登場人物が漫画チックに主役の2人に絡んでいきます。ぬるくて愉快な世界観にはまります。日頃のストレスを忘れさせてくれる、やわらかな面白さでした。学園祭の準備で眠らずに作業していた夜を思い出させてくれました。過ぎ去ってしまった楽しかった頃の質感だけが戻ってきて、甘酸っぱさに襲われました。そんなきっかけを作り出す内容に拍手です。