夢の先をともに 4 | カホルのブログ

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ス/キ/ッ/プ/ビ/ー/トを愛するカホルが思いつきで進めるブログです。
二/次/小/説を始めました。知らない、苦手という方は閲覧をお控えください。
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「ふわぁぁ!!ここがオーディション会場なんですか!」



オーディション会場は、結構立派な劇場を貸切で行う事になっていたらしく、目の前にそびえたつ建物にくぎ付けになってしまった。



「クス・・・・ほら、最上さん。戻っておいで。」



久し振りの呼び名で呼ばれて、意識を取り戻す。



「・・・・すいません。私、またイっちゃってましたね。素敵な建物だったからつい・・・」


「うん、そんなところも可愛いんだけどね。今日は、俺はこれから順番が来るまで控室で待機しないといけないから、側についていてあげられないから、ふわふわして社さんのそばから離れちゃだめだよ?」


「・・・・・はい。」


敦賀さんの甘い言葉には中々慣れる事が出来ないわ。ヒズリ家の男が甘いのか、異国の血がそうさせるのか分からないけど。


「おーい!二人とも、おまたせ。蓮の順番は、41番だったよ。今日の、受験者は全部で50人みたいだ。
順番が来るまで、やっぱり控室で待機みたいだぞ。その前に、ホールで説明があるって。」



受付を済ませてくれた、社さんの説明を受けながら私たちは移動することにした。



「ありがとうございます。随分、後ろの方ですね。・・・・はあ。キョ・・・・最上さん、絶対に社さんの傍を離れちゃだめだよ?」


「キョ・・・・最上さんの事は、俺に任せて、お前は演技に集中しろよ。お前の代わりにしっかりと見てるから。」


「・・・・お二人とも。子供じゃないんだから、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。ちゃんと、大人しく座ってます。」


二人に、ここまで心配されるといたたまれない。



「子供じゃないから心配なんだけどね?ただでさえでも、今は普通の状態じゃないし。変な男に声を掛けられても、相手にしちゃだめだよ?」


「大丈夫です。椅子もあるみたいだしちゃんと、見学くらいできます。それに、私に声を掛けるような殿方なんていませんよ。」



今日は変装とはいっても、実際のところ昔に戻っただけだ。敦賀さんに会う前の私に。こちらに来てからほとんど切っていない髪を、染めていた髪をを綺麗に黒色に戻してもらった。お化粧も軽くしかしていないし、胸の切り替えのワンピースの上にボレロを合わせて、お腹の膨らみを誤魔化してある。本当に東京に下りたばかりの自分に戻ったかと思ったくらいだもの。



「自覚がないって罪だよな。・・・大丈夫。俺が寄ってくる男は全部追い払ってやるから。」



「・・・・お願いします。」



二人して、首を振りながらため息を吐かれた。納得いかなうちに、ホールに到着していた。
ホールで説明が終わると、敦賀さんは控室へと向かった。


「じゃあ、キョ・・・・じゃなくて最上さん。ごめんね、慣れなくてさ。俺たちも、客席に移動しようか。」


「はい。私もそう呼ばれるのは久しぶりで、不思議な感じです。」


くすくすと笑いながら、審査員や関係者の席へ移動することにした。中に入ると、一階席の中央に審査員用の机が用意してあった。そこから一列開けた後ろならどこに座ってもいいらしい。私達は、審査員席のすぐ後ろの空いていた席に腰掛けた。少しくらい様子が分かるかもしれないもの。
審査員が席に着くと、館内の照明が落とされ、いよいよ演技審査が始まった。