誕生日会のあとで | 名古屋市港区のこのき港校からお届けする、発達支援スタッフのつぶやき

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名古屋市港区の児童発達支援・放課後等デイサービスこのき港校のスタッフが発信する、デイでの様子や、子育て支援の情報です。

おはようございます。

久しぶりのブログ更新で
個人的なお話を書くのもどうかなと
思いもしたのですが
どうしても残しておきたくて
書いてしまいます。


息子は、現在成人していますが、
数年前に遺伝性の難病を発症しました。

前頭葉、側頭葉、脳幹が、
病気によって働かなくなりました。

生死もわからない状況からの好転で、
まさに九死に一生を得た息子。

しかし、その後 
寝たきり生活を強いられ、
当時通っていた学校から退学勧告。

それは、
話す言葉は聴き取り不能。
手が震えて字も書けず。
無理に座らせてもひっくり返り、
怪我が絶えず。
常によだれが垂れ流し状態。

このような様子を見たら、
仕方のない事だったのかもしれません。


でも、息子からしたら、晴天の霹靂。
当たりどころは、私しか無い状態でした。 


当然毎日がものすごいありさまでしたが、
何より息子から、
「お母さんの子どもに産まれなかったら、
こんな病気にならずに済んだのに!」
そう言われた時には、
なんとも表現できない思いをしたものです。


その息子も、数年のうちに
快復してきました。


それでも、身体障害と知的障害は
彼が死ぬまで持っていく事になりました。

そして、
彼に言われた言葉は、私が死ぬまで
持っていくことになるのかなと
思っていました。


私が死んでも、生きていかなくては
ならない息子の為にと、
彼が1人で生きていける準備を
着々としてきました。


彼は今、社会福祉の力を借りながら
1人で生活を送っています。



さて、息子の誕生日に、
彼が行きたがっていたお店に行けるよう
親代わりの親戚に頼んだ私。

快く「いいよ」と言ってもらえて
ありがたいと感謝。

そして食事会も終わり、
自宅に戻った頃、
息子から電話が…。

「無事着いた?今日はありがとね」
ちょっとの間があり…
「お母さん、産んでくれてありがとね」

思いがけない言葉に、胸がつまり、
「うん、うん」としか言えず、
でも、どうしても伝えなくてはと
「産まれてきてくれて、ありがとね」
そう言うと、
「いいよぉ~」と息子。

電話を切った後に、娘にナイショで
号泣したのは、
どうもバレてはいないようです。


この先、病気の為にどうなるのか、
ドクターにすらわからないのですが、
たとえ病気でなかったとしても、
次の瞬間どうなるのかは、
誰にもわからない事です。

一瞬一瞬を大切にして
生きていきたいなと思います。


最後までお付き合いいただきまして、
ありがとうございました。