まもなくパラリンピックを開催強行しようとする日本。
「中止しません」という会議は利害関係者とおぼしき4名のみが非公開でおこない、「子供達に会場で競技を観戦させましょう」という無謀に思える案も「議論はするけど議決は取らない」という意味がない会議を経てそのまま強行されてしまいそうな気配。
オリンピック前に予感した「大きなミキサー状態」がふたたび起こりそうな悪寒です。
「東京五輪2020+1は無観客だから感染拡大なんてするはずない」
という意見もあったとは思いますが、漏れ聞こえてくる情報では検査体制がしっかりしていたのはどうも選手及びその関係者ばかりで、それ以外はずさんだった様子がうかがえます。
ボランティアへの検査管理体制もずさんだったような報道があり(これはボランティア従事者が、ではなく管理側の問題だと認識しています)......
これのみならず、日本全国から五輪警備用に集められた警官たちの数も多く、彼らの一部にもすでに感染者が出ており、オリンピックが閉会した段階で一度全員が各地に戻っている状態。
つまり「選手及びその関係者の他に、多数のボランティアと数万人の警官たち」の動きが発生しているわけです。
これで「絶対安全安心」をどうやって確保するのか、私としては「無理でしょ」としか思えません。
「絶対」の基準をどこに置くか、にもよりますが、「一つの数字が人命一人を意味してる」以上、安易に「絶対」なんて言ってよいものではない、と私としては思っています。
そして、パラリンピックの開催強行により、この「選手及びその関係者の他に、多数のボランティアと数万人の警官たち」の移動がふたたび実行されるわけです。
東京都以外から召集される警官たちの移動経緯は「日本各地→東京→日本各地→東京→日本各地」と、合計で4回は大移動があります。
これだけ人の流れがあって、どうして大丈夫だと言えるのか?としか個人的には思えません。
五輪との因果関係はともかくとしても、「東京五輪から帰国した競泳ベトナム代表コーチ、隔離先のホテルで死亡」という話も出ているので、「なんともないよ、大丈夫大丈夫」と安直に考えることだけは避けたいと、何度でも何度でも思い直す次第です。
安全管理の基本は「リスクを最大限にとった考え方の元に、現実に合わせてそのリスクレベルをアナログのボリュームつまみのように逐次変化させていくこと」であって、「大丈夫なのかどうか証明されてないことを大丈夫だと思い込む」ことではないですから......