自宅にテレビがない生活が早7年目。
なので、テレビドラマなどをリアルタイムで観ない生活もそれに比例して早7年目。
そういうわけで、本放送後何年も経過してから「やっと観ました」状態になるコンテンツも多数、
そんな環境の中、『高校生レストラン』という作品がありまして、これも以前のもの。
高校生だけで運営する実在のレストラン、がモデルだそうです。
町おこしの一環として始まった施設のようですね。
主演はマボことTOKIOの松岡昌宏くん。
マボのドラマ主演のイメージって、『天国に一番近い男」とか『ナースマン』のイメージから私の脳内ではあまり更新されていなかったので、「しばらく見ないうちに、こういう「たたき上げの職人」気質の役も似合うようになったんだなぁ」と、その成長ぶりにしみじみ感慨にふけったり。
何せ『THE!鉄腕!DASH!!』の前身、深夜番組『鉄腕!DASH!!』の頃からTOKIOのことはチェックしてましたからね。
成長ぶりを喜びつつも、同時に「どうりで自分も歳をとるはずだ(苦笑)」と思うわけで。
それはさて置き。
ここ数年の私は、ドラマなどを観ている場合、近くにいるヒゲ氏にたいていは「無理矢理布教」で視聴を付き合わせたりするわけですが、この『高校生レストラン』もその例外ではなく、視聴に付き合わされる哀れなヒゲ氏。
で、2人で観ていて「うーん」となったのは、やたらに「高校生なんですから」と周囲の大人達が高校生たちを子供扱いしていること。学生には学生なりのイクスキューズというのは、多少はあってもいいとは思うものの、15歳を過ぎた青少年であれば「やたらに子供扱いするよりも、社会に出ていくためのルートマップや訓練を学校活動にうまく織り込んでやるべき(日本の学校教育プログラム自体がそれを織り込んでいないので難しいのはわかってますが)」と視聴しながら感じてしまい、ヒゲ氏と2人して「(生徒たちを)子供扱いしてて腹立つな〜」という感想に。
全体としては「爽やかな終わり方で、いいドラマだったね」という意見にはなりましたが、「生徒に対する過剰な子供扱い=ドラマの中だけではなく実際今の日本でたくさん遭遇した「何歳になっても子供扱い」の実例を思い起こさせる」のところに我々両名共違和感を感じた次第です。
学校と一般社会を完全分断してしまうのではなく、小学校から少しずつ少しずつ「教育課程終了後の社会生活への準備」を進めていけば、就労してからの戸惑いや苦痛も減るだろうと思うのですが、自分自身の経験からしても「卒業するまでは子供扱い、卒業した途端にいきなり「完璧な成人・職業人ぶり」を求められる」って、どう考えても無理があると思うのです。
結局、この国での若い人、小さな人たちの成長を阻んでいるのは、そういう「卒業するまでは一貫して子供扱い」という社会の側の対応が大きな要因のひとつなのだろうなぁ、と。
子供の頃のお店屋さんごっこの延長から始まって、少しずつ経験を積ませていけば、学業生活を終える頃にはすごく成長しているはずで、その成長の芽を摘んでいるような現状になってしまっているのは本当にもったいないことだな、と。
また、このドラマとそのモデルとなった高校生レストランを、「町おこし」という観点から見れば、「年長者は若者の成長の助けになってやるべきだ」と常々主張しているヒゲ氏の意見と一致する「主役・主体は若者」という部分は、ひとつのモデルケースとして着目し、いろいろと考えていくべき点のように思います。
そういうことを改めて思い返させる内容の作品だったように思います。