『2012/03/28(水)  事件発生<3>』までで起こった「第一陣のうち若い女の子が抱きつかれた」一件の顛末ですが、実行者はホテル内に設置されていた監視カメラのおかげですぐに特定できました。

実行者は10数歳の、ムンバイから働きに来ていた男子でした。

 

ラビの長年の友人であるホテルマネージャー、ラビ、ドクターA、ヒゲ氏、私及び第一陣全員が一堂に会して、実行者の男子を尋問。

監視カメラの映像もちゃんと見せてもらって、です。

 

若い頃こういうハラスメント系の被害に多数あって、自分自身のことのように腹が立つやら自分のトラウマにも触れるので心が痛いやらで、進んでコメントをしようとしない抱きつかれた本人以上に、私の方が内心いきり立っていたかもしれません。

 

実行者の男子は「(家族と離れて暮らしているから)お母さんやお姉さんが恋しくて抱きついてしまった」と弁明するのですが、ヒゲ氏と私の目には反省の色が見えないようにしか映らず、特に私は内心「それで深く傷つく女性の身にもなれ!」と怒り心頭。

半分泣きそうになりながら、「どれだけひどいことをしたかわかってるの?!」と思わず怒鳴ってしまうも、ラビとドクターAとホテルマネージャーの3名は「彼には理解できないよ。動物と何も変わらないんだから」と我々日本人側に言うのです。

 

実行者男子自身の弁明が、日本の大学生やいい年をとっくに過ぎた日本人の社会人男性達と内容も次元も大差がないので、(もちろん全員ではないとは言え)日本のそういう現況にも同時にげんなりしつつ......

なんというか、「どうして男ってそうなんだよ....」と腹が立つのもかつて受けた心の痛みもフラッシュバックするのもあって、やっぱり私が内心一番怒りまくっていたの「かも」しれません。

ヒゲ氏も怒りを顔ににじませていましたし、同じ第一陣のママさんも女性ですから目にうっすらと涙を浮かべていました。

 

「(そうしたいなら)こいつを殴っていいんだよ」と私に言いつつ、仕置き棒らしきものを振って実行者男子を威嚇するホテルマネージャー。

どうもそれでも今ひとつ反省の色が薄かった実行者男子、「お前はクビだ。マンガロールのホテル全体にお知らせを出して、マンガロール市内のどこのホテルでも働けないようにする」とホテルマネージャーに処遇を告げられた途端に態度が豹変。そこまで深刻なことだと、処遇通告を受ける瞬間まで想像すらしなかった様子です。

「別に悪いことしたわけじゃないし〜」という態度が見え隠れしていたのが、「すみませんでした!許してください!許して下さい!」とひきつった顔で懇願、に変化。

 

ヒゲ氏と私としては警察に突き出したいのが本音なのですが、ラビとドクターA曰く「警察に届け出たら、メディアがやって来てとても嫌な思いをするよ」

との意見ですし、何よりも被害を受けた本人がホテルマネージャーがくだした処遇でかまわないというので、その処遇で譲歩することになりました。

事実上、彼をマンガロール市内のホテル業界から追放、という厳しい措置になります。

 

ラビやドクターAは「たとえ従業員でも夜中(事件は深夜11時半頃に起こりました)にドアを開けちゃ不用心だよ」と言うのですが、ヒゲ氏は「ホテルの中は安全が確保されてなきゃいけないだろ。そこが一番問題だ!」と私とは違ったポイントでぶんすか。ただまぁポイントは違っていてもお互い、本気で被害者を心配し、本気で加害者に対して怒っていたわけです。

まぁ、アジアじゃホテルの中でも安全とは言えない場合が否定できないからなぁ...とアジア経験がある私はちょっと思いつつも、今回のこの件に関しては「自分達で開拓した、安全性の確認がなされていないホテル」ではなくて「ホテルマネージャーがサポーターと長年の友人だったので、その部分でセキュリティを多少期待して選んだホテル」だったので、ラビとドクターAの「ドアを開けたのは不用心」は丸ごと全部吞みくだせないなぁ...という思いが、実はいくらかありました。

 

で。

 

実行者もとい加害者の男子は、我々の目の前で解雇を言い渡され、給与の精算もその場でなされ、ただちに荷物をまとめさせられ、(ガラス張りの)ドア越しに制服の返却をさせられ見送りをされて送り出され......ていきました。

ちょっとかわいそう、と思う向きもあるかもしれませんが、被害を受ける側の身になってみれば、そのくらい厳しい措置で臨まないと本人はもとより周囲に対しての再犯防止にも結びつきません。

というか、警察沙汰にしないための即刻解雇措置なのと、「ここまで厳しく対処したから穏便に済ませてください」もまず間違いなくあると思います。

 

とはいえ、甘やかして見逃してしまっては、あらゆる意味で良くないので、今回はこの決着の付け方が妥当だったのではないでしょうか。

 

当該加害者はその場で退散させられたものの、同じホテルにこのまま居続けさせるのはヒゲ氏も私も気が気でないので、事件発生翌日に元のホテルへ移動してもらいましたが.....

早く第一陣のお部屋を確定しないと...........(疲)です。