さて、翌週末に「第14回カルナータカ州武術選手権大会」を控え、非営利法人として登録完了早々、出陣するダクシナカンナダ隊。とはいえ、今回は散打競技のみで套路のほうには選手は出ないのですが。

で、大会へ向けてのブリーフィングとIWUF(国際武術連盟)の散打ルールに則っての軽いスパーリング練習がおこなわれました。
そういえば散打の練習風景に遭遇するのって、1993年に初めて中国に行った際の広東省プロチームの練習場と、一昨年5月に3週間指導で行ったボパール(インド・マディアプラデーシュ州)でのインド国家隊ジュニア合宿以来かもしれません。試合風景は過去に何回か目にしてますけどね。

套路一辺倒の私がよもや、このような場に指導する側で居合わせるようになるとは…
(^^;;
と思いつつ、私から選手達に最低限必要な情報をルールブックを参照しながら伝え、散打方面でサポートしてくれているインド空手の某大御所指導者のかた(実はダクシナカンナダ協会会長の任もお願いしております)が実際のコンビネーションを、みずから見本を見せながら復習のための指導…という流れで進めていったのですが、一点気がついたことがありました。
というか、以前から気がついていたことではあるのですが……

競技用の現代套路武術であるとはいえ、打つ動作ひとつ取っても身体構造を意識して身に付けた上でそれを演武としておこなっていく必要が套路競技選手にはあるわけですが、スパーリング比重が高い練習環境であることが推測される彼ら選手達の動きを見ていて、「力の伝達が肩でストップしている」あるいは「肩から先しか使えていない」ことを再確認できたわけです。
さらに、私もちょっとだけサンドバッグ打ちを試しにしてみたところ、ヒゲ氏が背後から
「Qingxiangさんは当たり負けしてないよね。腰がちゃんと入ってる」
とのコメントを。え?そうですか?(・・?)と思いつつ……
言われてみれば確かに、特に女子選手達はサンドバッグに対してやや当たり負けしています。
サンドバッグ叩く訓練については実はほとんど経験がないものですから、套路訓練で培った基本を素直に出してみているだけなのですが、自分なりに身体構造=コンストラクションを意識して指導しているせいか、サンドバッグを殴っても蹴っても推掌しても自分の身体が当たり負けでブレなくて済んでるのですね。だからどうした、というのはさておいて、これを改めて体感できたのは良かったと思います。

正直言うと、殴る蹴るだけの試合を観戦することには食指が湧かない私なのですが、身体構造=コンストラクションを解析しようという目線で試合を見れば面白いかもしれないなぁ、と少しばかり思った日なのでありました。
改めて、何でもすべて学びの種なのだな、と感じます。
(今更かよ!というツッコミは無しの方向で(お願いいたします^^;; )