まずひとことで個人的感想を言い切ってしまうと、
「カトリ悟空は超ハイテンション!」
ですね。
慎吾くんの演技がめちゃハイテンションです、とにかく。
ただ、予想と比較すると「また次回も見ようかな♪」と思わせてくれる作品になっていたので、とりあえずはホッとしました。←『西遊記』という作品自体、けっこう思い入れのある物語素材ですので。

メインロールの役者さん達に関しても、本人の持つイメージとの距離感を利用しつつキャラクターができているというような感じですので、先入観にとらわれずに素直に楽しんだ方が良いシリーズかもしれません。
物語の流れ自体、単純に時系列順に作られているわけではなさそうですし。
ストーリーのモチーフの時系列を、あのように入れ替えても良かったんだなぁ、とある意味ちょっとお勉強になりましたm(_ _)m

三蔵一行が移動してゆくときも、三蔵法師は馬にまたがり、悟空が馬を引き......というイメージを踏襲せず、三蔵が先頭に立って歩いたりしているので、“西遊記という古くからの素材を用いながら、今この時に新しいドラマを作る”という製作側の作り方が見えてくるような気もしました。

そして脚本は、「心」というものを強く打ち出しているようですね。
今だから、今この時の日本で製作しているからかもしれません。
そのくらい「キレちゃったから殺人」的な「心を失った人間による事件」が日本に増えて物騒になっている証拠なのかも..................。
セリフ的に「クサい」という方ももしかしたらいらっしゃるのかもしれませんが、好き嫌いよりも今この時の日本には、一人でも多くの人がそういう「心」を取り戻すことが必要なのかもしれません。
だから、今この時このタイミングでこの新作『西遊記』が作られた、と考えたりもできるのではないかと思います。
そんなことを感じながら観ていたら、不覚にもちょっぴりだけウルウルきてしまいました。

さて肝心の(?)アクションについてですが。
アクション監督はJAE(ジャパンアクションエンタープライズ/旧ジャパンアクションクラブ)の竹田道弘(『超電子バイオマン』のバイオピンクのスーツアクターなどがアクション俳優としては代表的なお仕事でしたね)さんですので、ちゃんとした殺陣を作ってくださることには何の異存もないわけですが、戦隊シリーズの殺陣ぽくて(ジャッキー映画で出てきそうな小道具使いは面白かったと思いますが)「うーん、重量感欲しいなぁ」と感じました。
特に悟空!
身軽でありながら、(石猿だけに)技には重量感、という演出をして欲しかったです。
慎吾くんが動けるか否か、というよりはそういう演出がされてないような印象を、勝手ながら受けてしまったものですから。
足技はやはり“ウッチー・チェン”(←わかる人が何人居るんだろう^^;)ことウッちゃんがピカイチですね。久しぶりにウッちゃんのアクションを見る事ができて実はちょっと嬉しかったり、なのでありました。

さぁて次回はどうなるのでしょう?
八戒がメインのお話になりそうですけどね。
頑張れ電車男!!!(あ、違った......)