今年2005年は、東アジアの中国武術界、特に我々が関わっている表演(型演武)競技にとっては、4年に1度の大型大会ラッシュの年であります。

■中国全国運動会
■東アジア競技大会
■世界武術選手権大会

この3大会です。

個人的に「すごいランキング(←何ですかそれは^^;)」にすると、

第1位 中国全国運動会
第2位 世界武術選手権大会
第3位 東アジア競技大会

という感じでしょうか。

中国全国運動会というのは、日本でいえば国体みたいなものでしょうか。
日本の国体と違うところは、中国全国運動会(以下、通称である「全運会」と省略)は4年に1回の開催であることです。国内版オリンピック、と言っても良いかもしれませんね。
この全運会の種目で、唯一オリンピック種目でないのが武術です。
武術の選手にとっては国際大会で金メダルを獲ることよりも、中国代表になることの方がはるかに大変なはずです。
その中国国内大会のまさに「最高レベルのスポーツ競技大会」、それがこの全運会です。
だから、私の中では「武術競技は、全運会が一番すごい大会のはずだ!」という位置づけなのですね。


しかし。

実はワタクシ、中国の全国大会って生で観たことがないのです。
国際大会はすでに数回観戦に行ってるくせに...........................「普通は逆やろ(=全中国と国際)」という声が聞こえてきそうであります(汗)。
せめて全運会だけでも......と8年くらい前から思ってはいたのでありますが、チャンスを逃してばかりでありました。


でも今回はできれば、“絶対”観たいなぁ~~~と気持ち的に思っていました。
通常の中国国内の全国大会は、特別行政区のチームである香港隊もマカオ隊も参加対象外なのですが、こと全運会に限っては話は別です。香港隊もマカオ隊も出場できるのです。しかも、この2チームだけはどうやら特別扱いらしく、予選無しで。
以上のことをネットのニュースソースで知った私は、港隊好朋友イ門(=香港隊の仲良し友人達)が単独でそれぞれ福建・広州などへ特訓に行っていることに改めて納得。選手としてはもちろん出場したいし、自分がいつ選ばれてもいいように訓練しに行ってるんだなぁ~と。その気持ちはよくわかるので、もちろん「加油!(頑張れ)」なのですが、せめて連絡がつくようにして欲しかったなぁ~~~と、一方ではワガママも。→→→福建に行った人(笑) 広州に行ってた方は在広州用の携帯電話番号を知り合った頃にすぐに教えてくれたもーん
福建に3ヵ月半滞在は長いぞ~~~~~ってなもんで(苦笑)。


で、ここまでが恐ろしく長い前置き。
タイトルのお話はここからなのです。

上記のような事情があるので、「よーし、今回は全運会を観戦に行くぞ!!!」とお財布的にビクビクしつつ旅行会社へこの日(18日)航空券の問合せに行ったのです。
1軒目、2軒目でどうも予約する気になれず、3軒目に訪ねたのが某社の中国旅行セクション。
希望出発日と目的地を告げて、旅の理由を「全運会観に行きたいんですよぉ。武術競技の決勝があるので」と聞かれてもいないのに言ってしまった(←ちょうど国慶節の時期と重なるのをその場で憂慮されたので)のです。
内心「っつっても武術知らないんだよなぁ~普通は」と思いつつ........。


すると。

「武術ですかぁ~? 武術いいですよね~~~♪」

とのコメント。

えっ? 武術知ってるの???(びっくり)

対応してくれたその方、聞けば北京留学時代に武術を知って、毎日のように練習を観に行ってたそうなのです。彼女をここでは、以下「某さん」とお呼びすることにいたします(いちおう個人情報保護の一環として)。

某さん「もうねぇ~毎日のように練習観に行ってたんですよぉ♪ 友達が練習してて」
私「(北京の)体工隊(TiGongDui=体育工作大隊:プロスポーツチーム)ですか?」
某さん「じゃなくて、香港から練習に来てて...」
私「香港代表隊ですか? 私(代表隊メンバーと)みんな友達なんですけど」
 (ここでお互い、いささかびっくり)
某さん「香港から国費留学で来てて.........」
私「男子? 女子?」
某さん「男子。あーっ名前思い出せない......(悩)」
私「......○○○?」
某さん「(まだ悩む)」
私「......△△△?」
某さん「(まだ悩んでます)」
私「.......×××?」
某さん「“×××”~~~!!!!!!!」

うぉーーーーーーっと!
こんなところでアイツ(×××)の知り合いに会うなんて。
ものすごくビックリです。
お互いに超超超(×100万倍)ビックリしましたが、その後はしばらくそいつ(×××)の話で大盛り上がりでした。
とても初対面の“旅行会社の社員さんと一見のお客”の会話ではありません。
カウンターの後ろで自席に着いてらっしゃった他の社員さんたちはさぞかし引いていたに違いありません(汗)。
盛り上がりすぎて時間がかなり経っちゃったくらいですから。
話しながら何回も「世界って狭い.........」とお互いに、偶然のなせる恐ろしきワザに驚かざるを得ませんでしたとさ。

そんなこんなでとりあえず、航空券をいちおう予約だけして、夜の太極拳の練習にすべりこんだこの日でしたが、いやはや何度言っても言い足りないくらい「驚き」ましたよ。
ホントに世界って、狭いです。
私たちが普段思っているよりも。



................しかーし。
なんかやたらにアイツ(×××)と縁があるなぁ。
奥さんは日本人だし(私もいちおう日本人(?)ですから、日本人つながりってことで)、ヤツが北京で習っていた武術の先生と私が武術を初めて習った先生が同一人物だし、自他共に認める身体条件の悪さ、ってのも共通点あるし。なるほど占いで「あなたたちは友達としてはとても相性がいいですねぇ」と頼んでもいないのに占断されちゃったわけだ、というくらい共通点多し。なのです。だからどうだっていう話ではないんですけれどもね。人間の縁って不思議だっていうことで。


いやはや本当に、世界って狭い~~~~~。