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有名スポットというと語弊があるとは思いますが・・・福島です。
特に福島第一原発を、できるものなら見てみたい。
映像や写真や絵では数知れず見たけれど、百聞は一見にしかず、でしょうし。実際にその場に立つことができたら、また全然違った感覚になるかもしれない。
そんな思いを少しは叶えてくれそうな漫画を知ったので、早速取り寄せて読んでみました。



いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) (モーニングKC)/講談社
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事故後、自ら進んで福島原発の作業員になった方が描いた、原発での実際の作業の様子が細かく記されています。
もちろん大変な仕事だけど、放射線対策に関しては意外と厳重で、普通の職場という面もある・・・という感じですね、全体的に。

新人賞MANGA OPENの大賞受賞作だそうです。
それも納得の内容?と言うべきかも。
まず、作者が「放射能は一部のマスコミや市民団体が騒ぐほど危険なものではない」と言い切ってる
原発で作業中に誰か心臓発作で亡くなるところに居合わせても、「もちろん被曝との関係は無い」とも。一体どうしてわかるんでしょうか。医者でもないのに・・・
放射能に関して自分なりに調べて志願した、という割に放射性物質が筋肉(もちろん心臓にも)たまって心臓発作を引き起こすという知識は無かったんでしょうかね~
「収束作業5人目の犠牲者だった。心よりお悔やみ申し上げます」って淡々と書いてあってうっかりスルーしそうになったけど、そんなにな亡くなってるのに、関係ないと思えるのが不思議。

なのに、環境は苛酷だけど気をつけてさえいれば全く健康に影響はない、と言わんばかりの内容に失望しました。
こちらが高い評価を受けて、美味しんぼは休刊ですか・・・
そういう国だってことですか

美味しんぼは、被爆の危険性、汚染の深刻さ、国の対応の杜撰さ等、今まで悶々と思ってきたことを本当にスッキリとよく描いてくれましたと胸のすく思いだったけど、またしても風評被害だなんだとバッシングですか。
そもそも福島の風評を台無しにしたのは、原発を押し付けた国や行政や金儲けに走って事故を起こした東電でしょう

いちえふが福島の現実を描いているというのなら、美味しんぼも現実にあったことを描いているのは同じはず。
そして、より良い未来の為に必要なのは、不都合な真実(この言葉が皮肉に思える事態になってしまおうとは)を隠さずに、しっかりと現実を見据えて行動することではないでしょうか。

ビッグコミック スピリッツ 2014年 5/26号 [雑誌]/小学館
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美味しんぼでは、長年反目しあっていた主人公の親子が和解します。
被爆した親の体を気づかっている場面は感動的でした。
親は子の、子は親の、たとえ他人同士でも、人は人のことを気にかけて、具合が悪くなったら助けたり、何より人に害を及ぼさないように気をつける、という当たり前のことがどうして政治にはできないのでしょう。
国民の健康や財産を守るのが国の役目であるはずなのに、忘れ去って、あまつさえ戦争に向かって行こうとしている・・・
行き着くところまで行ってしまって、また何が起こっても誰も責任を取らない、ということを繰り返すのでしょうか