一人で都内へ!―目指せニコタマ(1) | 脳出血、重度の左片麻痺からの「めざせ!社会復帰」

脳出血、重度の左片麻痺からの「めざせ!社会復帰」

2020年3月に脳出血を発症し左片マヒに。リハビリとスピワークを通して、全快復を目指すおじさんの手記。併せて半生を振り返る半生記をエッセイ風に綴っています。

こんにちは、デイヴです。

まだまだ猛暑が続く2023年9月の埼玉です💦

 

さてさかのぼること2022年12月。

「都内に出てきませんか?」というH氏からの呼び掛けに応え、12月半ばに一人での『都内外出』を敢行しました。

 

発症前は、都内に出ていくなんて、

『なんてことない』行動。

もとより会社員時代は、毎日都内に通勤してたわけですし。

でも片麻痺の身体になってからは、いきなりの不自由におっかなびっくり。

そうそう出掛けられたものじゃありませんショボーン

 

そんな中でのお誘いに、嬉しくなったデイヴは二つ返事で

「行きます、行きます!」となったのでした。

決行日は2022年12月11日。

 

行き先は東急田園都市線の二子玉川。

いわゆる『ニコタマ』というとこです。

経路は、

自宅(埼玉)🚃→高田馬場🚃→渋谷🚃→二子玉川

と、所要時間が約2時間で、しかも電車の乗り換えが3回もびっくり

 

待ち合わせ時間に間に合わせるべく、午後3時頃に出発。

木枯らしが吹き荒れる、身体の芯から冷える日でしたガーン

 

悲しいかな、体幹が失われて久しいわが身。

少しずつ復しているとはいえ、風に煽られると、とたんに身体がよろめきます。

 

危ない、危ない滝汗

 

ふだん、徒歩5分の道のりを、杖突き歩行で10数分を要し、駅に到着。

最寄り駅は、バリアフリーになって久しく、階段裏のエレベーターで階上に上がれるようになっています。

改札機を通過すると目の前にホームへ降りるエレベーターがあって、とっても便利。

この身体になってバリアフリー設備のありがたさに身が沁みますラブ

ホームで待つこと数分、電車がやってきました。

 

 2年半ぶりの西武線乗車に、感慨もひとしお❣️

 

夕刻の上り電車なので、割と空いており、ドア際の席に腰を落ち着けられました。

でもなんだかリラックスできない。

 

麻痺脚の影響で、左脚が左側に外転するのですショボーン

 

隣席の人を気遣い、意識的に脚を内側へ向けるのですが、ちょっと気が緩むと、いつの間にか左側に向いている脚。

こういう現象は、麻痺になってみないと体験できないもので、すべての所作に意識を入れないといけない。

 

なんとも煩わしいし、気が張って疲れます💦

 

そうこうしているうちに、電車は都心に向けて快調に走り、乗り換え駅の高田馬場に近づきました。

 

この時点で立ち客も多くなり、僕の前にも吊り革に掴まった乗客がいます。

 

健常者なら、ここで立ち上がるのは訳ないでしょうが、半障害者の身にとって、このタイミングで立位に移るのは至難のワザ💦

 

座席横のスタンションポールに掴まって立ち上がるのですが、電車の揺れも相まって身体が思いっ切りよろめきますびっくり

途端に周辺の立ち客の注目の的。

 

「恥ずかしい」なんて言ってられません。転倒回避に必死のわが身💦💦💦

 

で、なんとかかんとか、高田馬場駅のホームに降り立ちました。

2年半ぶりの高田馬場駅❗️多くの乗客が どーっと降車。

こちらは左脚を振り出すと、とたんに身体がよろめき、冷や汗タラタラで降車しました。

 

ご無沙汰しているうちに、この駅にもホームドアが設置されていました。

行政主導の施策もあって、都会の駅にはどんどんホームドアの設置駅が増えてますね。

 

さてここから山手線に乗り換えるわけですが、前々から懸案だった乗り換え通路の障害に直面。

 

最も標準のルートは、3階の乗り換えコンコースに上がり、連絡改札経由で山手線ホームへ向かうというもの。

 

ただ、西武線ホームから乗り換えコンコースへはエレベーターやエスカレーターなどバリアフリー設備が完備なものの、JRの跨線橋から山手線ホームへは階段しかなく、今のわが身には辛いところ🥵

 

よって、エレベーターで改札階に下り、いったん改札を出場して、JR線乗り場から改めて入場するルートを選択。

山手線も1階改札階からホームへはエレベーターが設置済みなので遠回りにはなるのですが、リスク回避を考えるとやむを得ません。

で、高田馬場駅山手線ホームに到着。

 

やってきた内回り電車は、そろそろ夕方のラッシュに近く、そこそこの立ち客で、当然空いてる座席はありません💦

もっとも座席にありつけたとしても、下車時に立ち上がるアクションに転倒リスクがつきまとうので、立ったまま電車に揺られる方が気が楽です。

 

ドア脇のポールに掴まっているものの、少しの揺れでもバランスが崩される感があって落ち着きませんガーン

 

駅に着いたら着いたで、ドアが開くとすぐ横を降車客と乗車客が続々と連なり、ますますおっかないガーン

 

数駅やり過ごして、次の乗り換え駅の渋谷に到着。

 

再開発かまびすしい渋谷。ここ渋谷駅も、絶賛大改造工事中で、完工するとたいそう便利になるようですが、工事中の今はまるでカオスなダンジョンと化していますびっくり

 

てか、降り立ったホームは板張りでフワフワしており、不安定感マックス!

 

そんな不安定感丸出しのホームを杖付きのおぼつかない足取りでエレベーターを探します。

ホームはいよいよ帰宅ラッシュが始まったようで、せわしく行き交う人々と接触しそうになり、

頻繁に身体がのけぞります。そのたびにバランスが崩れて、転倒しそうになり……。


あ、アブねー滝汗


エレベーターがなかなか見つからない! どうしたものか!

途方に暮れつつホームを右往左往していると、


なんと。


自分が降車したドアの真正面にありました💦

てっきりホーム端にあるものだ、と思い込んで、脇目も振らずに品川方向、新宿方向へ行ったり来たりしていたのでした。


エレベーターで改札階へ下り、改札を抜けて東口へ。

都バスのバスターミナルを左右に見ながら、正面にポッカリと東急渋谷駅への入口が口を開けています。

左側は階段、右側に上下のエスカレーター。

杖突きのおぼつかない足取りで下りエスカレーターの人に。


階段やエスカレーターの下りは、恐怖の一語に尽きますね。


従来、エスカレーターが整備されだしたころは、上下のエスカレーターが設置できない狭い場所は、上りエスカレーターが優先されていました。

これは今でも変わらないと思います。しかし、

「垂直移動でエスカレーターが必要な人は、上りよりむしろ下りだ」

という高齢者やハンディキャッパーの声が以前からあり、健常者時代の僕は、

「階段を上る方がよけい疲れるんだから、エスカレーターは上り優先設置で良いじゃん」

と思っていました。半身障者になった現在、

「垂直移動は、上るより下る方がメチャ怖い😱」に激しく同意。エスカレーターも下りの方が貴重、という意見に大賛成です。


で、階段を下るよりもマシな下りエスカレーターですが、ステップに足を乗せるタイミングがなかなか合わないえーん

麻痺脚を振り出そうとすると、ステップの段差がどんどん広がり、余計に足がすくんじゃう。


関東は、急ぐ人のために右側を空ける習慣があるので、立ち止まる場合はたいがい左側に乗るわけですが、麻痺の左手で手すりは掴まれないし…。

大阪や神戸だと左側を空けるのが習慣として固定されていて右側に立ち止まるので、手すりは健側の右手で掴まることになり都合が良いのですが(ただしメーカーからのお達しは、「エスカレーターは1ステップあたり“真ん中”に1人で立つこと。片側を空けたり、歩きながら上下するのは、機械が壊れる原因となるのでおやめください」とのことです)……。


もとよりラッシュ時は後ろからどんどんエスカレーターに乗ろうとする人が列を成すので、


大いなる罰ゲーム感満載笑い泣き

なわけです。

で、なんとか改札階に下りました。

ここから田園都市線に乗ります。改札から入場してエレベーターを探すのですが、なかなか見つからない💦

エスカレーターすらありません。

改札内を行ったり来たりするも、全然見当たりません。

時間がどんどん経っていきます。約束の時間も迫りつつある。

アセアセ滝汗

意を決して、手すりに掴まりながら、階段を下りていきました。

駆け足で下りていく人を横目に、しっかりと段差に着地しながら。。。

まぁ、やればできるもんです。

やってきた急行に乗車。車内は帰宅する人で満員。

こっちはドア脇のポールに掴まり、必死で揺れに耐えます。

電車が加減速するたびに身体のバランスが崩れて、ヒヤヒヤもの。

渋谷から10分ほどで目指す二子玉川に到着。

ホームに降りてエレベーターを探すも、階上へ行くエレベーターしかない。

この駅は高架駅なので、改札は下なのにどうして❓

訝しんでいると、

「いったん階上に上がって通路を進んでから改札階行きのエレベーターに乗り換えるべし」

との説明書きを発見💡


なーるほどウインク

 かくして2段階昇降を経て、二子玉川駅の改札を抜けたのでした。

 駅を出ると目の前は『二子玉川ライズ』という巨大モールが多くの来場者を飲み込んでいます。

平成に入ってから閉園した『多摩川園』という遊園地跡を再開発してできたのがこのモール。

歴史ある玉川髙島屋と並んで、今や都心のセレブなショッピングモールとして地位を確立。

そんな中、片麻痺ジジイが杖を突きながら、えっちらおっちら進んでいきます。

季節は師走。ビルの谷間に冷たい強風が吹き抜けます。

ただでさえバランスを崩しやすいのに、冬の冷たい風は堪えます。

麻痺脚の重さもズッシリと響いてきて、脚の付け根がだんだんだるくなってきます。


ここでやらかしました。

上りエスカレーターのステップに麻痺脚を乗せたとたん、バランスを崩して後ろに倒れそうに!ガーン


後ろから乗ってきた男性に「大丈夫ですか?」と支えられてことなきを得ましたが、、、


エスカレーター恐るべし!


助けてもらった男性に教えてもらい、さらにエレベーターで上下して、H氏が指定したホテルにようやく到着!


時刻は夕刻6時。

自宅を出発したのは午後3時半だったので、所要約2時間半。


なんとか介添なしでやってこれましたーラブ

エレベーターで一気に30階のフロント階へ上がります。


さてさてH氏との初対面やいかに?


(2)に続きまするー。