#FightClubPro in 後楽園ホール観戦記 | コアドラのプロレス研究室

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お久しぶりです。興奮に余って筆を取りました。
1/7に行われたFight Club Proの日本公演に行ってきました。

7割位は埋まってたかな。遠く英国からチャレンジングな興行を打ってこれだけ埋まれば集客としては上出来だと思います。
日本の団体でもこれくらい埋めるってなったら相応の地力がないと…。などと。

で、実際の中身はといえば。

This is F**kin awesome show!!

ヤバイ。すごい。とかあまりにすごいと、どうしても言葉ってでてこなくなりますよね。
そんな感じだった。母国語で何言えばいいかがわからなくなるくらい。酔いしれていました。

Meet & Greetから参加
途中まで参加だった戸澤選手を除いて、居合わせた出場メンバー全員とコミュニケーションが取れました。何人くらいいたんだろう。真っすぐ歩けないほどの人でごった返してました。

M&G終わって、本開場。徐々に集まる熱狂的なファン。
海外の方も多かった、レスラー関係者も多かった。
おそらく本番までに各団体に上がってたから気になってきた人もいたのかな。

北側のリングサイドは、ぐるりと見渡すにはとても良い位置でした。
まず、何着てるかで、この人マジだっての大体わかるじゃないですか、プロレスって。あのTシャツかっけえなあ…とか、これ欲しかったなあ…っていくつも思いました。これに照準合わせて予算組んでたので、結構な額を出す気でいたけどモノがなかった。


いざ始まれば、シャーデンフロイデがわかりやすいくらいのヒールでご挨拶。里村選手とオーナーのマーティン・ザキ氏のウキウキぶりもあって、とてもいいセグメント。


ハンター・ブラザーズ(ジム&リー・ハンター) vs.ムーンライト・エクスプレス(マイク・ベイリー&MAO)
ベイリーとハンター兄弟の相性がとても良かったのでまた見たい。MAOがテンポが合っていなかったのがかえって良かった。
合わない分、自由に振る舞う様がより光る。
試合数絞った分、オープニングからそれなりに時間を割けたので、空中戦も大技も見れて満足のグッドオープナー。



ミリー・マッケンジー&DASHチサコ vs.岩田美香&橋本千紘
スピードのチサコ、岩田。パワーの橋本。テクニックのミリー。ミリー以外は全員初見だったんですが、ここまできれいに色分けされると、見やすいのなんの。
OH~!ミリー・マッケンジー!で合唱出来た。ああ、海外団体の興行だ……と感傷に浸る。
橋本のジャーマンスープレックスが震え上がるほど強烈だった。ありゃスープレックスシティチャントが上がるのもわかる。


オージー・オープン(マーク・デイビス&カイル・フレッチャー)vs. 関本大介&岡林裕二
Aussie!Aussie!Aussie! oi!oi!oi!
シャーデンフロイデのメンバーとしてヒールで出てきたので、これが出来なかったことだけが唯一の心残り。
ヘタレヒールのAO、パワーハウスの関本・岡林。程よくスカシながらも、銃を持って剛を制すの構図。タッグワークの妙をもっと味わいたかったので、そう遠くない未来にメインで30分やってほしい。AOはヒールでもフェイスでもどっちでも面白くなりそうだけど、チョップ喰らうときだけは本気でヘタレ続けてほしい。


T-hawk&エル・リンダマン vs.CIMA&吉岡世起
この組み合わせで外してしまったら…というくらいの鉄板ぶり。
コンビネーション、スピード、キレ、全て満足。どこに行っても彼らが試合するだけで確実に盛り上がる理由がよく分かる試合だった。


CCK(クリス・ブルックス&キッド・ライコス) vs.戸澤陽&里村明衣子
オープニングのセグメントから、CCKチャントをしたいとヒールとしてブーイングすべき…の狭間、なにより凱旋の戸澤、チャンプの里村タッグというどうやったってベビーvsヒールになる中、そのものズバリ。
AOも引き連れシャーデンフロイデ総出で孤立を作り、なんとかしのいでホットタッグ。シャーデンフロイデの組織力はとにかくうなるほどでした。
戸澤のトリビュートムーブと爆発、里村の孤立は圧巻の一言。即席タッグとしての完成形を見た気がしました。
蓋を開ければ超ベタな試合形式ですが、お披露目の意味も考えたらこれ以上の内容が考えられない。ファンとしてはちょっと複雑ですけどね。


DEATH HOUSE3
ジミー・ハボック vs.リッキー・シェーン・ページ vs.ドリュー・パーカー vs.竹田誠志
蛍光灯がメインの試合でした。
ガラスボードとかぶっ飛んだものはないですが、飛び交う蛍光灯の破片、圧倒的な物量と音。流れる血。内容も良かったので、大満足です。リングサイド最前列じゃなかったんですが、2列目までしかも、コーナーの向かいまで蛍光灯の破片飛んできたときは流石に震えました。
そんな至近距離デスマッチ初体験。


大会終了後、敬意を込めて“Fight Club Pro!!!”と“Please Come back!!!”チャントをさせていただきました。
遠く英国より、夢を見せてくれた来日レスラーと、胸を貸してくれた日本人レスラーたちに感謝しかありません。
どのくらいの人たちが、日本に来るまで全く知らないまま見に来たのかはわからないけど、そういった人たちの心にも強烈な爪痕は残したはず。
完全直輸入と言うにはゲストは多かったけど、人選はスキがなかったし、皆が納得する展開。初めましての人も置いてかないストーリーライン。
純粋な試合だけを見たい人には刺さらなかったかもしれないけど、これが海外プロレスのあり方だし、魅せ方だというのをどの層にも不満ができる限りな異様にまとめていました。
FCPが日本でどういったことを今後やっていきたいのかわからないけど、胸を張って帰っていってほしい。そして、DDTとつながりも持てたから、これからも盛んに日本で試合を見せてほしい。
プロレスを好きでよかった。海外プロレス…インディプロレスを好きになれて良かった。






(以下、かなり長めの余談)
英国の人気インディー団体。
狂った様に更新していた当時は学生だった私も、社会人になり数年。今ではつかず離れずでプロレスを追いかけ続けています。そんな中で、この団体や欧州の選手のことは目に触れる機会は度々ありまして。

正直なところ「何よりBritish Strong Styleが見てえ!NXT UK勢も構わず日本に来てくれるのか!」
と、約3年ぶりに衝動に駆られてチケットを買った去年の暮れ。
早々に取り下げられてしまったのには、本気でへこんでおりました。
それでも、米インディに頭の先まで浸からせてくれた戸澤さんも出るし!来日メンバーで気になる人いるし!と、持ち直し。

すごいですよね。更新してた頃は零細団体であろうとも、団体の円盤買うとか、有料放送を辿って何とかしてました。今やYoutube探すと、どこかしらの団体が公式で試合上げてるじゃないですか。
この一ヶ月、時間を見つけてはずっと試合を見てました。
ちゃんと見て来なかった、空白の時間を少しでも埋めたい。全力で楽しむための予習を久しぶりにしました。
過去にはガッツリ見てた人、名前知ってて数試合は見たことあった人、正直知らんかった人、兎に角見漁った。

新木場、横浜の大日本の興行も行きました。
見るたび膨らむ期待。先立って交流出来たレスラー達はみんなナイスガイで、日本に来れたこと、後楽園ホールで試合ができる事を興奮気味に話してくれる。
私を含め多くの日本人が苦手だろう英語でのコミュニケーションだって、向こうから色々訊いてくれる。とても気さくに、伝わるように言葉を選んで。
わずかな時間だったけど、前乗りして正解でした。地味に大日本を現地に見に行くの初めてだったことを思ったのは今にしての話。

目をキラキラと輝かせながら、日本のファンと交流し、リングで狂い…日本で試合をするだけじゃなくて、自分たちが本来関わるプロモーションの興行が出来ることが何よりも嬉しかったんだろうな。
ハンター兄弟が一番顕著だったかな。会って会話をしていくたびに日本語をドンドン覚えていくんです。そして、大日本の試合で慣らしながら後楽園で何をやるか、取捨選択してたのがよくわかりました。
YES!チャント(新木場大会)とジャイアントスイング(後楽園)がいい例かな。後者はもともとやってましたけど。

Thank you for coming. See you soon.
来てくれてありがとう。また会おうぜ。