今回の目的の半分はアジで、残りの半分は金塊だった訳だが、なかなかパンチの効いた1日だった。いつも通りとも言える。


まず、前夜0時に就寝して、自信満々で起きれないと思っていた4時に起床できたことが奇跡だったので、もうこの時点で勝ったも同然と思ってジャージに袖を通した。


目的地は沼津と土肥。当然のように輪行であります。


小田原で東海道線乗り換えというのが、いつものパターンなのだが、今回は趣向を変えて、新松田で御殿場線に乗り換えてみた。


東海道線ルートより30分遅れくらいの8時に沼津着なので、特に急ぐ訳でもなし、たまにはいいかなと。


それに小田原のJR改札、幅広の自動改札が無いので、寝ぼけてるとバイクをぶつけてしまうから、ほんとめんどくさいというのもあったし、いわんや松田駅でさえ改札は幅広の自動改札導入してるし、沼津も三島もそうだし、小田原どうした? って感じでさりげなくdisっておきますが、この御殿場線乗り換えが、後に大きな意味を持つのである。


沼津港に朝七時くらいから空いてる食堂があると聞いたので、朝飯はそこ! と決めて、8時に沼津着でロードバイク組み立てて、8時半には現地余裕で着けるなと、車窓を眺めながら気分はアジ丼シラス丼ですよ。


沼津港新鮮館って中にある丸勘ってお店が早朝からやってるってことで、たどり着いたら駐車場ほぼ満車。案の定、店は長蛇の列。


そこまではいいよ。


その店、某アニメのキャラ諸手突きで推しまくってるっていうか、キャラショップなの? 食堂なの? ってレベルで手書きイラスト貼られまくってて、お店の人イラスト上手だなあと感心しきりな訳です。


某アニメってか、ラブライブです。放送当時爆発的な人気を誇り、数年前に紅白出たこともあったので、ご記憶の方も、まあいないね。


その2作目の舞台が沼津というか少し南の内浦って集落なので、いわゆるラブライバーが雨後の筍の如く湧いてるという状況なのであります。


とまあ、ここまでもよしとしよう。アキバじゃよくある光景だし、鷲宮神社はもっとすごかった。


問題はキャラの絵が書かれた「ここが最後尾だよ☆彡」ってのぼりを持たなければならないシステム。


これは間違いなく試されてる。沼津の踏み絵。


いいのよ? それくらい持つよ? ただね、正直ワンコインのボリューム程度で、これから土肥まで走らねばならないローディーの腹を満たしてくれるのかね? おじさんはそこんとこ引っかかるなあ。


ということで、途方に暮れつつ外に出たら、魚市場食堂もあるよみたいな看板に、朝食やってますとあるじゃないか。


バーンと市場に乗り付けてよくよく張り紙をみたらラストオーダー8時半。時計は8時40分。


御殿場線にしようって言ったやつ誰だよって、二時間前の俺を問い詰めたい。


それはもうトボトボとね、路地を走ってさて朝飯はコンビニかと遠い目をしてたら、前走ってた車がハザード出して急に止まって、おいコラおばはん、ボトル投げつけたろかって振り向いたら、車の後ろの店に商い中の看板が出てて、さらにサイクルラックまで置いてあって、これは行くしかないと駆け込んだのであります。


海賊亭って店なんですけどね、名前はあれだし、値段もちと高くね? サーモン丼て沼津サーモン関係なくね? 海賊だから? やりたい放題ヨーソロー? など疑念を抱きつつ、アジフライ定食をね、俺、アジフライ好きじゃないんだけど、敢えてね、駿河湾に今日の運勢の全てを託した訳です。





もうね驚いた。アラ汁すごい美味しい。アラ汁だけでどんぶり飯いける。マスター、アラ汁トリプルでいけます? って聞きそうになったけども、まだこの時点でアジフライ信じきれていない。


一尾300円くらいのアジかな。結構いい形のが二尾。なるほど。臭みはないし、ジューシーだし、これ大変よくできました💮ですよ。いやほんとアラ汁おいしい。


アラ汁において重きをおくべきは、アラなのか汁なのか。百家争鳴であるにしても、外野は適当に騒がせておくとして、どう考えても汁が主題と言い切れる。


アラ汁にアラが入ってたら、その分汁減るじゃん。アルキメデスも怒る。俺も怒る。なぜ汁だけで勝負できないのか。


あるいはアラをほじりながら食べるのがいいのだという人もあろうが、そんなん出涸らしだからな? 大人しく煮魚頼め?


つまり、海賊亭のアラ汁は汁だけだったので大変よくできておりました💮


なんだかんだで、朝からテンション上がって満たされたので、しばらく沼津通ってアジフライNo. 1の店を見つけるまである。


ちなみに、個人的に注目株なのは、にし与とせきのという店。どちらも朝からやってるそうです。


あとは例の内浦の漁協プロデュースのいけすや。ここがすこぶる評判がいい。多分、若い子らがコンスタントに来て、みんな張り切ってるんじゃないかな。


なんにせよ、狩野川の土手は最高に気持ちよかったし、国道136のヒルクライムはしんどかったけども、昼過ぎには土肥に、土肥金山にね、たどり着けた。





噂の250キロの金塊。時価14億。触れるんだけど、ビクともしない。金の比重を体感できて、ほんと帰り道に金塊落ちてねえかなあとか、越後屋とお友達になって山吹色のお菓子貰いたいわあとか思いながら、さてこの後どうしようと、ノープランぷりが露呈。


国道を引き返すのは無理というか、バイパスなので自転車のこと考慮されてない設計だから、やる気を削がれる勾配である。となると船で清水という選択肢もあるにはあるが、東京から遠ざかっても仕方ない。


残るはトラウマを植え付けられた西伊豆周遊コースである。あの積み木崩しのようにアップダウンを繰り返すルートである。


朝がっつり食べて食欲もないし、ヒルクライム続くし、適当にエナジージェルを取り込んで、念のため二つばかし補給用で買っといて、いざ挑んだらあれだね、あのコースはほんとに試してくるね。


戸田に降りたら左太腿が軽く痙攣し始めて、引くも戻るも地獄ですよ。気温は30度超えてるから、痙攣くらいするわな。しかもあてにしてたコンビニ潰れてるとかもうね、港で佇んだよね。気温30度超の港でね。戸田は土肥と比べて鄙びてるから、完全に同化したよね。


昼飯エナジージェルとかないわー。いくら10秒チャージいっても、ポーションだからねこいつ。空腹感とH P別物だからね。


泣き言いっても俺魔法使えないから、走るしかない訳ですよ。知ってたけど。


太腿庇ってたら今度は膝が痛み出すし、馬鹿みたいに晴天だし、天気晴朗なれど波高しで風強いし、ヒルクライムで向かい風だし、尻がさらに割れそうなのか、あるいはもう割れてるのかってレベルで痛いし、富士山綺麗だし、もうなにもかもどうでもいい。


久しぶりにバイク海にぶん投げて、俺も飛び込みたくなるくらいヒルクライムは体温下がらないし、このルートは途中に小さな浦があって一度下ってV字に登り返すもんだから、分かってても後半はFワードしか出ない。


コンビニはおろか自販機すらない。頭の中には風呂に入ることしか浮かばないのである。


例の内浦にたどり着いたら、人口密度が高すぎる。ラブライバーの方々はもうそれはそれとして、さらに珍走団まで出現されて、大渋滞の後方から別件の警察緊急車両にぶち抜かれたものだから、情報量が多過ぎて処理できない。


本当は和菓子屋でみかんどら焼き食べたかったのに、完全に意識から消えてた。残ったのは入浴への欲求のみである。


輪行するにあたって最適な駅は、半径3キロ以内に温泉なり銭湯がある。


個人的な経験に基づく話ですが、汗でドロドロになったまま電車に乗りたいかといったら否である。故に温泉セットとして、手ぬぐい二本と最低限の着替えを積んでいけば携帯性もあって、真冬でもなんとかなったりする。


今回は三島の極楽湯に立ち寄ったのだけれども、マーベラス。なにがって、スーパー銭湯にサイクルラック置いてあるとこなんて、ほうぼう旅してきて初めて出会ったよ。しかも鉄パイプでガチ組してあるタイプ。


駐輪場の奥の茂みの裏に隠し部屋みたいに設置してあって、ここの店長ローディーだと確信した。


というか、三島、沼津、そして伊豆半島界隈は実は相当自転車文化が根付いているのを実感した。競輪の養成所があるのも関係しているのかもしれない。


何年か前に三島駅で輪行を解いていたら声を掛けられて、自転車観光系のNPOの取材を受けたことがあって、言いたい放題答えておいたけれども、その時の話や写真がなんらかの媒体に載ったのか知らんけど、巡り巡って恩恵を受けられたとしたらありがたい話である。


他所なんて、茨城のりんりんロードや瀬戸内のしまなみ海道にしても、線的な整備だけでメインルートから外れると、ロードバイクなにそれ? くらいなものだから、それと比べるとスーパー銭湯にまでサイクルラックがある三島界隈は相当レベルが高い。


そんな感じで、アジおいしい金塊重いという話でしたおしまい。