ロシアの作家ドストエフスキーの「悪霊」という作品がある。
物語のおおまかな内容としては、当時のロシア各地で
おきていた革命運動と革命家達をモデルにした物語だ。
その中にキリ―ロフという人物がでてくる。
このキリ―ロフはある思想をもっていた。
「神がいなければ人が神だ」キリ―ロフはそういった。
このキリ―ロフの言葉は、神がいなければ人はなにをしてもいい
ということではない。
人間が神であり全能である、ということだ。
これが、無神論や、汎神論とは違う。
それはどういうことかというと、人は意味もなく、淡々と
理性的に自分を殺すこともできる。
しかし人間には本能がある。
自分で自分を殺そうとしたら、痛い、苦しい、怖い、というものがある。
しかし、キリ―ロフは、その本能という自然現象
痛み、苦しみ、悲しみは神としての欠如ではない。
理性についてキリ―ロフの考えは、西欧哲学から伝わった理性至上や、影響が
あるだろう。
ただ、この「人神論」はキリスト教的な、転換思考であると思う。