この高校生は、
月に一度くらい、受診されます。
花粉症に対し、抗アレルギー剤の内服薬のみ処方してます。

今は、全くステロイド外用薬を使ってません。
肘がちょっと痒いけど、何も塗りません。

顔も、湿疹は全くありません。

ドクターゆき「調子よさそうだね。」

高校生「はい。
・・・あの、肘が痒いけど、何か塗った方がいいですか?」

ドクターゆき「いや、何も塗らない方がいいよ。
何も塗らない方が、治るのが早いからね。」

高校生「はい、分かりました。」


患者さんが診察室を出ていくのを見送ったあと、
看護師さんが、
「今の状態をみて、本当に感動で胸がいっぱいになります。良かったなーという思いです。」
と嬉しそうにしていました。


この看護師さんは、
この高校生の脱ステロイド直後のリバウンドのひどい時に、
「あまりにひどい症状で、心が痛みます。自分の子供だったら、きっと耐えられないと思います。」
と、とても心配していました。

だから、リバウンドを抜けた今、湿疹が一つもない顔になり、本当に安心して喜んでいます。

ドクターゆきも、ほっとしてます。
同時に、まだ、脱ステロイドをしてない他の患者さんのことを思って、心を曇らせるのでした。