ジュクジュクした痛い皮疹が、増えてくるようであれば、
抗生剤の内服が必要です。
(腫れていない亀裂や傷の痛みは、細菌感染とはいえません)

ジュクジュクしていても触って痛くなければ、
抗生剤の内服は基本的には必要ないです。

なぜなら、「細菌感染」は、
細菌が皮膚に侵入し、白血球と戦っている状態をいうからです。
細菌が皮膚の表面にいるだけであれば、「感染」とは言えません。

「細菌感染症」では、痛み、熱感、腫れ、膿、浸出液が止まらない、発熱などの症状が起こります。

細菌感染が起こっても、治療せずに、免疫力で、自力で治しちゃう患者さんもおります。
しかし、脱ステロイド中は、免疫力が低下する場合があり、細菌感染を起こしやすいです。
抗生剤の内服が必要となることがあります。

脱ステロイド中は、単純ヘルペスウイルス感染症も起こしやすいです。
これは、とても痛いのでわかりやすいです。細かい水疱や小さな潰瘍が多発します。
首やわきの下のリンパ節が腫れることもあります。
1~3日で、顔や首、肩や胸に急激に症状が広がるので、びっくりすると思います。
広範囲に広がった症状を「カポジ水痘様発疹症」と診断します。
その場合は、抗ウイルス剤を内服します。



話は変わりますが、
「感染」か「付着しているだけ」かということでは、

検査で新型コロナ陽性だったとしても、
有症状⇒コロナ感染症
無症状⇒コロナはいるけれど感染が成立していない。
これは、医学の基本中の基本のお話なのです。

そのため、
「本日のコロナ感染者は・・・」という報道は、非常に違和感を覚えます。
コロナが陽性であっても、発症してなければ、感染者といえないのです。
「本日のコロナ陽性者は・・・・。発症者は・・・。」ということが知りたいですね。医療者としては。