約25年前に、
「ステロイド外用薬の副作用」ということを
ニュースステーションで
報道にとりあげられたことがあります。

それを機に、
全国のアトピーの患者さんの多くが、
ステロイドを急に止めてしまい、

ステロイド離脱状態がひどくなり、
皮膚科を受診するケースが
多発してしまいました。

一般の皮膚科では対応できず、
大学病院に紹介され、入院になった方も
いらっしゃいます。


そんなことが、
全国で起こってしまったので、
皮膚科学会では大問題になりました。

「脱ステロイドは、悪い方法だ。とんでもないことだ。」
という皮膚科学会の見解が強まり、

「ステロイドは、恐くない、
適切に使えば、問題ないものだ」
という患者さんへの指導が強化されました。


そのため、
長いことステロイドでコントロールしてきた
アトピーの方々が、
脱ステロイドをしたい、と思ったときは、
安易に一人で開始しても、

脱ステロイドは、甘くないので、
失敗すると思います。

失敗した脱ステロイドの患者さんが、
一般の皮膚科を受診して、
大学病院に紹介されると、

また、25年前と同じことが
繰り返される恐れがあります。



このブログは、
赤ちゃんや幼児の
まだ、ステロイドを使ってないか、
使っても数年位の方に、
「ステロイドを使わない方が、
アトピーは治りますよ」
とお伝えしてます。

しかし、
赤ちゃんや幼児の脱ステロイドは、
粉ミルクや食事がとれてなければ、
命に関わることもあります。

脱ステロイドに失敗して、
状態が悪化して、
一般の皮膚科を受診すると、
大学病院の小児科に紹介されて、
「脱ステロイドは、やっぱり良くない」
という認識が強まってしまいます。


必ず、
脱ステロイド医師の指導を受けながら、
脱ステロイドをしていただきたいです。

安易に、
脱ステロイドを個人で開始して、
失敗されると、

他の脱ステロイドの患者さんの足を引っ張ることになり、

えらい迷惑です。