十冶君は続けてもう一人の紹介をした。
「で、こっちが同僚のヨウです。かっこいいでしょ?」
十冶君は笑ってこっちを見たので私も微妙に微笑んだ。
確かに、爽やかな印象で、笑顔の素敵な人だった。
「俺はとりあえず生中で!ヨウは?」
十冶君が言うとヨウ君は
「俺は、生小で」と言った。すると十冶君は
「えー!中でイーじゃん!」と不満げに言った。ヨウ君は
「最初はビール飲みたいけど中ほどいらないからいいんだよ」
と笑って言った。(私と同じだ)心の中でそう思った。
「そうだよ、十冶余計な事言わないで好きに飲めばいいんだよ!
ヨウ君、何か食べる?好きなの頼んでよ」と美樹がメニューを渡した。
ヨウ君はメニューをもらうと数品ぱぱっと店員に頼んだ。
その品というのがまた、私もいつも頼む好物ばかりだった。
そんな事でと思われるかもしれないが、そんな単純な事でヨウ君に
少し興味が湧いた私。だけど、人見知りが邪魔をして
「それ、美味しいよね」とか「「私も好きなんだ」とか頭で思い描く
言葉は飲み込んでしまった。