暗い未来、明るい未来
「俺、今人生について考えてるんだ」
「おいおい、そんなこと考えるのやめとけよ。暗くなるだけだぞ」
どうやら、人生について考えるということは暗く沈むことらしい。
過去の幸せ、過去の栄光は今の自分を明るくしてはくれない。
カルロスゴーンを見れば明らかだろう。
人生について考えるとは、
当然、過去ではなくこれからの人生について考えることであるから、
それを考えると暗くなるという事は、
未来が暗いという事である。
暗い過去は過ぎ去ったものであり、暗ければ暗いほどそうではない現在が明るく輝くことになろうが、
今が楽しくても、未来が暗ければ、暗ければ暗いほど現在が暗くなる。
未来は暗いか、明るいか
現在は超高齢化社会と言われ、年取ったらどうしようと考えて暗くなる人は多い。
同時に、多死社会とも言われるが、死んだらどうなるかを考えて暗くなる人は少ない。
多死社会の多数の中に確実に私は入っていくことになる。
しかも老少不定で、年寄りから死んでいくことは決まっていない。
生まれてすぐの赤ん坊さえ死んでゆく。
今さえ良ければいいと思う人が多いが、
その今さえ、瞬く間に過去になってゆくのである。
良い過去は私に幸せをもたらしてはくれない。
未来を明るくする事こそが大事であろう。
これからの人生を考えて暗くなるのは、
どうすれば明るくなるかを考える問題提起となる。