目的地が分からず、
大海原の上を飛んでいる飛行機
燃料はあと3時間しかない。
そんな飛行機の乗客の不安の元は
やがて起きる墜落だ
ファーストクラスの乗客も
ビジネスクラスの乗客も
エコノミークラスの乗客も
まとめて墜落の悲劇に遭う
エコノミークラスから
ビジネスクラスに座席を変更してもらっても
ビジネスからファーストクラスに変更しても
墜落の不安は無くなるはずがない。
人生また然り
カルロス・ゴーンは、
ファーストクラスに乗っていた乗客
一般庶民は
エコノミークラスの乗客の様なものだろう。
人生における死という墜落の悲劇がある限り、
エコノミーの人生がファーストクラスの人生になろうが、
根本の不安は無くならない。
有無同然
あってもなくても不安は全く変わらない。
着陸地の無い飛行機の中の乗客にとって座席の種類など、
それほど重要なことではないのである。
乗っている飛行機の座席の座り心地で
墜落の不安を忘れて安心しようとする者はあるが、
燃料が無くなっても確実に降りられる目的地をハッキリさせて
心から安心している者は皆無である。