ゲイが思う「みのもんたの次男はなぜ否認し続けたのか」 | だって、ゲイなんだもの。

ゲイが思う「みのもんたの次男はなぜ否認し続けたのか」

近況報告みたいなことはおいおいするとして、早速本題に入ります。


みのもんたさんの記者会見がありました。


みのもんたさんの次男が窃盗未遂で逮捕され、その道義的責任というか、報道番組の進行役としての適性に欠くという判断に至ったのか、それまで出演自粛というかたちをとっていた番組を正式に降板し、その報告とあわせて今回の事件についての自身の考えを述べることになりました。


みのもんたさんは当初、子どもとはいえ、三十を過ぎた大人の行動の責任を親がとるというのはおかしい話だと、外国人の知人の擁護を引き合いに自身の責任問題となることを拒んでいましたし、一般論としては私は正しいと思います。すべての犯罪者には親がおり、子どものおこないがすべて親のせいだとなるものではないと思います。


ただ、みのもんたさんにそういう追い風が吹かなかったというか、追い風を超える向かい風が吹いたのには、いくつかの事情がありました。


まず、事件について次男が黙秘というか、否認をしたことです。公的には弁護士が来てから話します、という黙秘でしたが、父親や弁護士を通じて伝えられた事件や逮捕に至るまでの経緯は、やはり現実的ではない弁解と思えました。報道関係の仕事をしているならどんな証拠が残っているかわるだろうに、と思うくらいに足元の弱い弁解でした。


それに併せて、みのもんたさんの2人の息子の就職先が、みのもんたさんがレギュラー番組を持っている放送局だったことも逆風が吹く原因になったと思います。TBSと日本テレビ。一般に入社が難しい放送局へのコネ入社。親のコネで就職するしかなかったダメ息子と、押し込んだダメ親。そのダメ息子のダメな弁解を鵜呑みにし、自分の責任を受け入れないダメ親。逆風は吹きます。


もう一つの逆風の原因は、この事件とは全く関係がない、みのもんたさん自身のセクハラ疑惑もありました。自分が司会する番組に出演する女子アナにセクハラを働らこうとしるのではないか、という映像が流れ、それはセクハラではない、そう見えただけという苦しい見解が放送局から示されました。これを納得した人としなかった人とでは、しなかった人の方が多かったようです。


結局ここから浮かび上がるのは、司会者と放送局のずぶずぶの関係と、いろんな影響力を持っている親の子どもは大変だな、ということです。


ん? 子どもは大変だな? 悪いのは窃盗未遂を起こした子どもなんじゃないのか?



今日書きたいのはこのことです。子どもは大変だな、ということです。


この事件が普通に起こったら、普通はどうなるのが理想的か、というと、早く認めてさっさと被害者と示談して、誰かに追及されるまえに出演自粛なり辞退なりするのが1番傷口が広がらずにすんだのだと思います。被害額も大きくなく、多少は酒の影響もあって、つい出来心でやってしまいました、申し訳ないことをした、弁償も慰謝料もお支払いします、となれば、普通の大したことのない事件で終わったはずです。でも今回はそうならなかった。なぜか。最初に息子が黙秘したというか弁護士が来てから話しますと言って、素直に認めなかったことがスタートだと私は思います。

こんな事件をなぜ認めないのかと、当時私は思っていました。すると、ネットに答えがありました。

「親がもみ消してくれると思っているんじゃないの」

これを読んだとき、私には思い当たることがありました。


朝ズバで、確か自民党の総裁選が終わって安倍総裁が決まったときだったと思うんですが、電話インタビューで安倍総理が出演したことがあったんです。その時みのもんたさんが言ったのは「どうもこの間はごちそうさまでした」でした。

みのもんたさんはそれから、ついこの間、安倍総理と一緒に楽しく食事をしたという話をしました。電話の安倍総理は話を合わせるのですが、何となくですが、その話はしたくないという雰囲気を感じました。私も、その話はしちゃまずいんじゃないの? と思いました。


安倍総理がメディア関係者、田原総一郎と食事をしたことや、やしきたかじんと一緒に温泉に行っていたり、ということはメディアで知れているのですが、ジャーナリストを自称していたり、政治的ポジションが明らかな人ならまだしも、そうではない庶民の代表・視聴者の代表を標榜している人が総理と懇意であることを公表する、というのは違和感がありました。実際はそうだったとしても、それを公表するのはどうなのかと思いました。



話を戻します。


この次男は犯罪を起こしたとき、親の仕事の影響・親の影響力で入社できた放送局の影響を考え、何をどうするのが1番いいのか、自身で判断できなかったのかもしれません。人生の大事なことを親の影響で決めてきた彼は、自分で決める経験が少なかったでしょうし。あるいはもっと積極的に、日本の最高権力者、総理大臣と懇意な父親や父親の影響が及ぶ自分の会社が動けばもみ消せると思ったかもしれません。でも、これらの思考プロセスはどちらも、もう、みのもんたの息子であるというプロセス抜きでは生じなかっただろうと思います。


事件を起こしたあとのみのもんたの対応は、世間一般の普通の親の対応としては正しいのですが、それは子どもに独立心や判断力、自律心があることが前提であって、今回の場合、果たしてそれが育っていたのかと思います。育てるような教育をみのもんたがしていたのか、ということです。



私が書きたかったことは以上です。



昨日の記者会見に先立ち、みのもんた降板について出されたTBSの社長さんのコメントでは、みのもんたさんはTBSの大株主だということもわかりました。子ども2人がTBS、日テレの社員であることについてもネットでは「もう1人息子がいたらフジに就職させただろう」という皮肉る書きこみもありました。


いろんな問題が見え隠れしているのです。