借金発覚から■7■ | 脱!マイナス思考。~私の母はパチンコ依存症~

借金発覚から■7■

あれ以来、私達家族の中はギスギスしていた。

母の帰宅が少しでも遅くなるものなら
パチンコへ行っているのではないかと不安になる。
玄関先で「行った」・「行ってない」の言い争いが多くなった。

そのうち、母がどこかへ出掛けようとすると

「パチンコ屋へ行くんでしょ!」

そう言ってしまう私がいた。

ただの買い物の時だってあっただろう。
しかし、そう思えないのだ。

私は母の行動に過敏になっていた。

いや、なりすぎていた。

そんな私の行動が
母を一層パチンコへと向かわせていることも知らずに・・

この家に、母の居場所は無くなっていたのだ。

一方、消費者金融からの借金は返済出来ていた。
銀行のATMで返済していた母。
母がきちんと返済しているかを、私は毎月ATMの明細書でチェックしていた。
もう少しで1件が完済するところまできていた。

「こうやって返済出来ているんだし、
お母さんももう、パチンコやってないんじゃない?」


妹が言う。
そうかも知れない。

もしやってても、キチンと返済出来てるなら、
ちょっとくらいいいと思うな、パチンコ。」


「そうだね。他人の迷惑にならないのならいいかもね。」

家族が家族のことを疑うのは良くない。
私は母を信じて見ることにした。

数ヵ月後1件完済し、消費者金融からの借金は2件となった。
私も母の作った借金(信販会社からの借金)を完済した。

私は成人式を控えていた。

「お母さん、成人式の振袖、一緒に見に行かない?
自分じゃどれがいいのか分からなくて。」


「しょーがないわね。
お母さんのセンスの良さ、発揮しちゃうよ。」


母との関係も徐々にではあるが戻りつつあった。


つづく。。


借金発覚から■8■