<原発短信>むつ中間貯蔵 むつ市へ申入れ・宮下知事が今晩にも安全協定締結表明との速報 | 脱原発の日のブログ

脱原発の日のブログ

12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いでつながる市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

むつ中間貯蔵について、青森県宮下知事が本日(7/29)夜に記者会見を開き、安全協定締結表明との速報が流れました。
https://www.daily-tohoku.news/archives/247864

本日(7/29)午後には、栗橋さんや野坂さんはじめ、むつのみなさんが、「むつ中間貯蔵施設・使用済核 燃料搬入反対現地実行委員会」として、県民説明会を踏まえて、安全協定の再考を求めるむつ市への申入れを行います。

県民説明会では、50年後の搬出先が不明であること、核燃料サイクル事業が、見通しが立たない状況であることから、むつが核のゴミ捨て場となる可能性があり、安全協定の締結及び搬入は実施すべきではないとの意見が多数を占めました。国や東電から県民の不安を払拭する回答はありませんでした。

先週の7/23には、宮下知事が東京に来て、事業者(RFS)及び親会社(東電と原電)の3社から「事業の継続が困難になった場合は搬出する」旨の覚書について合意を取り付けたとの報道が流れました。その後、経産大臣とも会い、その場で斎藤経産大臣は、搬出先は六ヶ所再処理を想定、エネルギー基本計画に書き込むと述べました。
前者については、事業の継続が困難な場合がどういうケースに該当するのかについては、東電の小早川社長が検討すると説明したとのことです。なぜ東電が考えなければならないのか意味不明です。
施設外の搬出先は「一義的には(搬出元の)発電所」との見方を示した、とのことですが、原電については、敦賀2号機は廃炉が迫られ、会社の存続が危ぶまれる状況です。
東電についても、自身が述べたように、柏崎刈羽原発の再稼働及びプルサーマルの実施について、地元の信頼関係が築けていない状況です。覚書は意味がないと思います。
後者については、六ヶ所再処理が50年後に稼働しているのかという問題があります。六ヶ所再処理の寿命については6月5日に私たちが経産省と規制庁と交渉したときにも問題になりました。経産省の回答は 「20年30年経つと劣化が進むこともあるが、部品の交換、装置の交換によって安全を確保して検査に合格することを前提に、40年を超えて運転することもありうる」というものでした。

しかし、六ヶ所再処理工場は、実際の使用済み核燃料を用いたアクティブ試験を実施してから既に18年が経過しています。放射能に汚染され、アクセスが困難なレッドセルと呼ばれる区画も多数存在し、耐震評価の見直しによる安全対策工事もできないことが、核燃訴訟で明らかになっています。
18年が経過して劣化が進んでいますが、レッドセルには近づくことができず、部品や装置の交換などできないと思います。そのような区画が多数存在する状況で、ここからさらに50年以上操業することはとてもとてもできないでしょう。

むつ中間貯蔵の操業を認めるべきではないことを改めて訴えたえたいと思います。

阪上 武(原子力規制を監視する市民の会)