部屋を出て、自転車のサドルに積もっている雪を手で払おうとするも、イメージ通りぱらっと落ちなかったことに驚く。
かちかちに固まっているそれと足下の雪を見て、とてもじゃないけど両足をつけずに前には進めないと思った。
仕方がないので車通りが多い場所まで引いて歩くことにする。
ザクザクと言う音を聞きながら部屋の前の道に出て、最初の十字路を曲がり、先を見通したところで遅刻を確信した。
雪が降った後の路面を走ることを考え、少しだけ早めに起床したものの、
少しだけではダメだったなーと後悔しながら、自転車を杖代わりにして歩き続ける。
いつもならこの辺りですれ違うはずの自転車通勤人の姿は見えない。
時折、高校生が結構な速度で自転車を漕いでいるのを見かけ、自分のこと以上にドキドキしてしまう。
頼むから目の前で転ばないでくれ、と思ってしまう。
***
仕事から帰ると電気料金の明細が届いていた。
あまり見たくはなかったけれど、結果は想像以上のものだった。
まぁ、年間の料金を12等分すればさほどではないと言い聞かせ、二つ折りにして引き出しにしまった。