カメラマンとは
カメラマン
1.カメラマンとは
【カメラマンとは】
○ カメラマンとは、カメラを持っている人。
○ カメラマンとは、撮りたい瞬間にパッと撮れる人。
『カメラマンっていうのは、「カメラを持っている人」だからね。スタジオとか現場だけで写してるんじゃなくって、ずっと「カメラの人」じゃないと、カメラマンとかフォトグラファーにはならないんだよ。しかもね、バッグに入ってるだけじゃダメなんだよ。抜き身でポケットに入ってないとダメ。カメラ入ってますってバッグに入れて、肩に担ぐのじゃダメなんだな。撮りたいっていう瞬間にパッと撮れないとダメなのよ。パッと武器のように出して撮れないとダメなわけ』
(写真家・現代美術家 荒木 経惟<1940~>「すべての女は美しい」)
○ カメラマンとは、指の思想家。
『(カメラマンって?)指の思想家だね、指想家。だってカメラは身体とつながっている。人間の仕草は脳味噌につながっているから、シャッターボタンを押す指の使い方一つだって重要だよ。カメラマンって意識とか身ぶりが大切だね。指で思想を表すってこと』 (写真家・現代美術家 荒木 経惟<1940~>「天才アラーキーの眼を磨け」)
【いい笑顔を撮れる人とは】
○ いい笑顔を撮れる人とは、腕のいいカメラマン。
○ いい笑顔を撮れる人とは、撮った人のことを好きな人。
『こんな笑顔をとるとはよっぽど腕のいいカメラマンか、よほど君のことを好きかだね』
(漫画家 北条 司(本名:北條 司)<1959~>「漫画~シティーハンター 第十二巻」)
【何を撮りたいかはっきりしている人とは】
○ 何を撮りたいかはっきりしている人とは、ブックに筋が通っている人。
『仕事をしたいと思うのは、どのような写真家ですか――たとえばファッション写真ならモデルの内面までも写しとれるかどうか。スタイリングやヘアメイクをしたモデルを、キレイに撮ることができるのは当たり前。そこに「こういうふうにあなたを撮りたい」という“意識”が感じられるかどうか、ですね。ブック(営業用のポートフォリオ)を見ればわかるんです。迷いがある人のブックは、だいたい4枚ごとに写真のテイストが違うんですよ。ムラがある。それに対して、何を追求して写真を撮りたいかがはっきりしている人は、ブックに筋が通っているんです』
(コーディネーター 尾留川 祐子「PHATPHOTO2007年9月~10月号」より)
【ひとつのテーマを撮り続けている人とは】
○ ひとつのテーマを撮り続けている人とは、好きなモノを集めるコレクターに似ている。
『私たちが思わずシャッターを押したくなる瞬間はどんなときなのだろう。何気ない日常のひとこま、思い出を残したいとき、ファインダー越しに見える世界を誰かに届けたいとき。そして、どうしても撮らずにはいられない“何か”があるとき。”何か“の写真を撮り続けている人は、好きなモノを集めるコレクターに似ている。集めるほどに奥深くなり、面白くなり、ひとつだけでは見えなかった意味が生まれたりもする。それはきっと写真も同じことなんだろうと思う』 (田口 みき子「カメラ日和2006年05月号」より)
【フリーのカメラマンになる人とは】
○ フリーのカメラマンになる人とは、自分の中に表現したい何かがある人。
『フリー(のカメラマン)になるヤツってのは、自分の中に表現したい何かがあると思うんだよ。技術的な事をあれこれ考えるより先にシャッター押してんだよな。最近はカメラがより身近になってるから特にそうかも知れん。要は感性の問題ってコトだ。絵にしたって写実的な絵ばかりが優れた芸術じゃないってのと同じでさ。何を撮るか、どう撮るか、そういうヤツは自分なりの法則を持っているんだよ』
(漫画家・イラストレーター 冬目 景「漫画~イエスタディをうたって 第五巻P.139」)
2.カメラマンを構成するものとは
【カメラマンの写真力とは】
○ カメラマンの写真力とは、形に表せないことをどれだけ身につけているか。
『カメラマンは、ばくぜんと被写体にカメラを向けても写真にはならない。取材者は常に対象から何を感じとるのか、対象とどうかかわって、対象の何を引き出すのかを考えなければいけない。対象の何を見るかはレンズの眼では決まらない。事実から何を引き出すかを判断するために、対象を見る力を養っておかなければならない。それは、カメラ操作テクニックをマスターしたからといって身につくものではない。趣味としての写真世界では巧みなカメラテクニックが写真の評価につながるということもあるようだが、カメラテクニックが先行していくほど対象を見る力は失われていくものだ。写真を撮るという行為は、カメラマンがファインダーで選び、切り取るという事実があるということだ。ジャーナリズムの世界ではよく客観的に撮れということが言われるけれど、カメラマンのファインダーで選ばれたシーンはどうしたって主観的なものにならざるを得ない。だから、対象を見る眼が重要になってくるのだ。カメラテクニックは経験を積めば簡単に覚えられる。その結果は写真画像で証明できるが、ものの見方、感じ方は形で見ることはできない。形で表せないものをどれだけ身につけるかが、カメラマンの写真力となる』
(写真家 丹野 清志<1944~>「写真屋稼業」)
【戦場カメラマンの条件とは】
○ 戦場カメラマンの条件とは、必ず生きて戻ってくること。
『戦場カメラマンの絶対条件は、必ず生きて戻ってくること。取材よりも、危機管理が第一の場所であると思っています』 (戦場カメラマン・ジャーナリスト 渡辺 陽一<1972~>「GOETHE2011年01月号」より)
【プロとアマチュアカメラマンの差とは】
○ プロカメラマンとアマチュアカメラマンの違いとは、自分らしさが出ているかどうか。
『写真の世界は、ものすごい技術の進歩で、プロのカメラマンとアマチュアの違いがあまりなくなってくる。じゃあ、どこで差が出るかといえば、何を撮るかという「自分らしさ」が大事になる。デジカメを使ったところで、何を撮りたいのかがなければ自分を表現できません』
(プロデューサー・作詞家・放送作家・脚本家 秋元 康<1958~>「“コロンブスの卵”の見つけ方」)
○ プロとアマチュアのカメラマンの差とは、シャッターチャンスに撮れるかどうか。
『シャッターチャンスに撮れるか撮れないかというのが、プロとアマチュアの差かもしれない。そのシャッターチャンスを逃したら、もうプロとしては失格だ。そのシャッターチャンスに1週間という時間を費やしているのだから。だいたい、1週間のうちに5日目や6日目まで何も撮れなくて今回の取材はダメだと思うことがほとんどなのだ。まれに、最初の日にシャッターチャンスに恵まれることもあるけれど、一番最後の最後に撮れるということも多い。ほっと胸をなで下ろして帰ることも1回や2回ではない。ネコに助けられたことも多々あるから、最後まであきらめない』
(動物写真家 岩合 光昭<1950~>「ネコを撮る」)
【プロカメラマンに求められる撮影テクニックとは】
○ プロカメラマンに求められる撮影テクニックとは、商品として売れる写真を撮ること。
『プロカメラマンに求められる撮影テクニックとは、芸術作品を作るためのそれではなく、いかに商品として売れる写真を撮るかということだ。商品は売れなければならない。だからカメラマンは売れるような写真を撮る。そのための撮影テクニックが、レンズの使い方であり、絞りの選び方であり、シャッター速度の選び方であり、構図の決め方なのだ。趣味として写真を楽しみたいという人たちのための写真教室があちこちで開かれているが、指導する人はたいていプロカメラマンだから、アマチュアの人が教わっている技法というのは作品のためのそれではなく、いかに商品として売れるかのためのカメラマンテクニックでもある。だから、アマチュアの人のほうがへたなプロよりプロカメラマンらしかったりするのだ』 (写真家 丹野 清志<1944~>「写真屋稼業」)
4.カメラマンに必要なものとは
【カメラマンとして大切なこととは】
○ カメラマンとして大切な事とは、自分の心に正直な写真を撮影すること。
『クリエイターである以上、流行は従うものではなくつくるもの。賞の傾向に合わせようとして、自分の心に嘘をついて不本意な写真を撮ったりしたら、人生が狂ってしまいます。芸術は自分の心に即すほど意義があり、人生にとって価値がある。正直でいることを通すのは、カメラマンには必要最低限の理性だと思います』
(写真家・作詞家 ハービー・山口<1950~>「PHaT PHOTO2009年11月~12月号」より)
○ カメラマンとして大切な事とは、対象から何を感じ取るのか考えること。
○ カメラマンとして大切な事とは、対象とどう関わるのか考えること。
○ カメラマンとして大切な事とは、対象の何を引き出すのか考えること。
『カメラマンは、ばくぜんと被写体にカメラを向けても写真にはならない。取材者は常に対象から何を感じとるのか、対象とどうかかわって、対象の何を引き出すのかを考えなければいけない。対象の何を見るかはレンズの眼では決まらない。事実から何を引き出すかを判断するために、対象を見る力を養っておかなければならない。それは、カメラ操作テクニックをマスターしたからといって身につくものではない。趣味としての写真世界では巧みなカメラテクニックが写真の評価につながるということもあるようだが、カメラテクニックが先行していくほど対象を見る力は失われていくものだ。写真を撮るという行為は、カメラマンがファインダーで選び、切り取るという事実があるということだ。ジャーナリズムの世界ではよく客観的に撮れということが言われるけれど、カメラマンのファインダーで選ばれたシーンはどうしたって主観的なものにならざるを得ない。だから、対象を見る眼が重要になってくるのだ。カメラテクニックは経験を積めば簡単に覚えられる。その結果は写真画像で証明できるが、ものの見方、感じ方は形で見ることはできない。形で表せないものをどれだけ身につけるかが、カメラマンの写真力となる』
(写真家 丹野 清志<1944~>「写真屋稼業」)
○ カメラマンとして大切な事とは、何が大事で、本質がどこにあるかを考えて撮影する事。
『ドキュメンタリーではディレクターの構成どおりに事が運ばないのが常で、さまざまな出来事が同時に起こる中、カメラマンは、何が大事なのか、本質はどこにあるのか、と絶えず考えながら事象を切り取っていく。とっさの判断なので撮影者の経験や考えが映像に反映され、迷いも鈍感さも人間性も、すべてが露呈してしまう。怖い仕事である。だが人の心情や感情の動きを撮影できたときの達成感は格別だ』
(カメラマン 本野 道子<1965~>「放送ウーマンのいま」より)
【カメラマンに必要なものとは】
○ カメラマンに必要なものとは、写真を見る人を撮影した瞬間へと連れ出す技術こと。
『作為のない写真は作為のある同じレベルの写真よりも優れている。それは、どう優れているのかと言うとね、人間と神の意思の違いとでもいうのかな。・・・言っている意味が最後まで僕にはよく分からなかった。でも佇む人間の写真を撮りながら、佇立ということの中で一番邪魔なものが作為であることを、僕は理解することができた。今まで出会った好きな写真には作為が少ないような気がする。満足していた写真が次第に不満になっていくのは、そこに作為が隠れていることを発見してしまうからだ。尤も作品である以上完全に作為を削除することは難しい。だからこそ作為と自然さとの戦いになる。カメラマンに必要なのは、作為を前面にださずに、それを自然さの中にくるみこんで隠し、見るものを撮影した瞬間へと連れ出す技術である』
(作家・俳優・歌手・映画監督 辻 仁成<1959~>「ワイルドフラワー」)
○ カメラマンに必要なものとは、対象を見る目。
『カメラマンは、ばくぜんと被写体にカメラを向けても写真にはならない。取材者は常に対象から何を感じとるのか、対象とどうかかわって、対象の何を引き出すのかを考えなければいけない。対象の何を見るかはレンズの眼では決まらない。事実から何を引き出すかを判断するために、対象を見る力を養っておかなければならない。それは、カメラ操作テクニックをマスターしたからといって身につくものではない。趣味としての写真世界では巧みなカメラテクニックが写真の評価につながるということもあるようだが、カメラテクニックが先行していくほど対象を見る力は失われていくものだ。写真を撮るという行為は、カメラマンがファインダーで選び、切り取るという事実があるということだ。ジャーナリズムの世界ではよく客観的に撮れということが言われるけれど、カメラマンのファインダーで選ばれたシーンはどうしたって主観的なものにならざるを得ない。だから、対象を見る眼が重要になってくるのだ。カメラテクニックは経験を積めば簡単に覚えられる。その結果は写真画像で証明できるが、ものの見方、感じ方は形で見ることはできない。形で表せないものをどれだけ身につけるかが、カメラマンの写真力となる』
(写真家 丹野 清志<1944~>「写真屋稼業」)
【職業カメラマンとして大切なこととは】
○ 職業カメラマンとして大切なこととは、クライアントの要望に応えること。
『芸術家が型にはまらない写真を撮るなら、オレ達(職業的カメラマン)はクライアントの要望にきっちりこたえる、実物以上の写真でさ』 (漫画家・イラストレーター 冬目 景「漫画~イエスタディをうたって 第五巻P.140」)