BLEACH二次創作小説 No.74 『欠落ノココロ』(けつらくのこころ) CP:ウル織、藍ウル 注・BLあります
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目の前にいる人間を理解できない。
第4十刃ウルキオラ・シファーは目線だけを下げて寝台に横たわる人物を見下ろした。
腰を下ろして上半身を横たえたまま、眠ってしまったらしい不自然な体勢を直してやるべきか悩む。
しかし、放っておいては崩れ落ちてしまいそうな不安感にとらわれ、手を差し出した。
膝の裏に腕を差込み、もう片方の手で背を支えて抱き上げ、そっとその躯を寝台へと下ろしてやる。
軽い……そして、温かい。
一瞬だけ自らの手に移ったその温もりが消えていくのを、じっと見つめていた。
彼の行為に全く気付かず深い眠りに落ちている彼女の顔にかかった長い髪をそっと払った。
指先が頬をかすめる。
やはり、温かい……そして、柔らかい。
その感触にウルキオラは胸をざわつかせた。
この女は、井上織姫は、自分にとっていったい何なのだろうか。
背後から突然視界を塞がれた。
振り払うより先に、それが敬愛する主であることを察したウルキオラはおとなしくその身を任せた。
彼の目を塞いでいるのは長い指、温かい掌。
「何を考えているんだい?」
耳元で鼓膜を震わす鈍色の声が響いた。
「……何も」
背後でくすりと小さく空気が震え、目を覆っていた掌がするりと去ろうとする。
唇を掠めて通り過ぎていく指先を惜しみ、ウルキオラはそっと舌を差し出してその指先に触れた。
ぴたりと止まった指が、ウルキオラの唇を撫ぜた。
許されたことを知ったウルキオラは、藍染の指先へと舌を這わせる。
長い指を舐め、その指を口に含んでしゃぶり、指先に甘く歯を立てる。
しばらくそれを繰り返していると、不意に指がウルキオラから離れていった。
その指を目線で追うと、ウルキオラの唾液に濡れた指先を藍染が自らの唇にあてて、艶然と微笑んだ。
そして艶やかな声で、
「ご褒美をあげよう」
そう言うと、ウルキオラの唇にそっと自らの唇を重ねた。
このような時、ウルキオラは恍惚に似た感情を自らの内に感じることがある。
しかしそれが何なのか、彼にはまだ理解することができない。
藍染が立ち去ると、その部屋はまた二人だけになる。
ウルキオラは寝ている織姫の横に腰を下ろした。
その寝顔を眺め、ふと指で織姫のふっくらとした唇をなぞる。
(この唇に自分の唇を重ねたら、先程と同じような感情を得るのだろうか?それとも……。)
ふとした疑問がウルキオラの思考を縛った。
しかし、眠っている者にそうする気にもなれなくて、指先が頬に動く。
何度か頬の丸みをなぞった後、待ちきれなくなった指先が軽く頬を爪弾いた。
「ん……」
小さな声を上げたものの、目覚めない織姫に再度指先が催促する。
「なに……?」
寝ぼけながらゆっくりと目を開く織姫の視界いっぱいに、覗き込むウルキオラの顔がある。
思わぎょっと目を見開いた瞬間、悲鳴を上げるべき口はウルキオラの唇に封じられていた。
「―――っ!!」
驚愕にもがく織姫をウルキオラは簡単に押さえつけ、その唇に舌を捩じ込んだ。
怯える舌を絡めとり、甘い唾液を貪る。
経験も想像もしたことのない深い口付けに織姫は混乱を極めた。しかし躯は反応し、次第に腰から力が抜ける。
「……ン……」
甘い吐息が漏れた。
ようやく唇が離れ、押さえつけられていた腕が緩むと、織姫は後ずさって逃げようとした。
しかし、ウルキオラが織姫の腕を掴んでその動きを止めた。
「いやっ」
「……落ちるぞ」
腕を振り払おうと暴れていた織姫は、冷静な声に僅かに落ち着きを取り戻した。
言われてみると、今にも寝台から落ちそうな位置にいた。
落ちないように少しだけ移動すると、掴まれていた腕はあっさり離される。
織姫の様子を無表情で眺めているウルキオラ。
「何でっ、こんなコトするの?」
鼓動が激しく打ち鳴らされる胸を押さえ、織姫はウルキオラに問う。
ウルキオラは少々悩んだかのようだったが、そのまま答えを返すことはなかった。
そのとき、織姫の目の淵に溜まっていた涙が、溢れてぽろりと流れた。
反射的に動いたウルキオラの指先が、その涙を掬い上げる。
「涙、か……」
濡れた指先をじっと見つめた。
もう一度織姫に視線を移し、その姿もじっと見つめる。
(違う)
ウルキオラはひとつ理解する。
藍染に対する感情と、織姫に対する感情。
共に気になる相手であっても、同じことをしたとしても、同じ思いにはなり得ない。
それを決めるのは何なのだろうか。
自分に欠けたものをウルキオラはもどかしく思う。
欠けたもの、それは……。
<Fin>
あとがき。
佐々木明人さんからリクエストをいただきました。
ウル織+藍染サマの三角関係で、という。
普通、その場合って、ウル織+藍織?
なんでウチだとウル織+藍ウルになってしまうのか・・・・・・・えぇ、全ては藍染サマの陰謀です。(泣)
いや、私が腐ってるからか。(苦笑)
それにしても藍ウルは初めて、かな?
なかなかに新鮮でしたw
やっぱりウルキオラはわんこだわ。
無表情で尻尾を振るわんこ・・・・可愛いな。(爆)
ウル織は久しぶり。
なんですが、織姫ほとんど寝ててすみません。(^^;
しかも寝てる横で、藍染サマがなんかしてるしw
こんな三角関係でも大丈夫でしょうか。(汗)