BLEACH二次創作小説 No.43 『誘導尋問』  CP:京ギン(京楽春水×市丸ギン)    注・BLです

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「市丸隊長」
声と共に手が上がったのは、たまたま通りかかった飲み屋の二階の窓。
ギンが見上げると、そこから顔を出したのは八番隊隊長・京楽春水であった。
「八番隊長さんやないですか。何です?」
「時間あるなら上がってきてくれないかい?」
「・・・えぇですけど」
まだ昼下がりの時刻、このようなところで何を?と興味を持ったギンは、素直に春水の言葉に従った。


二階へ上がりその部屋に入ると、案の定というか春水の前には大きな酒瓶が置いてあり、その酒で満たされた杯が彼の口元で傾いていた。
「こんな昼間っから、もうお酒ですかァ?」
「ん~今日は暇だからねぇ。さっ君もたまには付き合ってよ」
「ボクまだ勤務時間中やし、こんな昼間っから酒なんか飲まんよ」
「こんな場所でふらふらしてるくらい暇なんでしょ?ほら、そこの可愛い花でも愛でながらさぁ」
春水が指し示したのは窓の外。
先程ギンが歩いていた通りの向こうで、女の子たちが数人、着物の裾を捲りあげた姿で小川に足を浸し、涼をとっていた。
何が楽しいのか、キャーキャーと嬌声まで聞こえてくる。
「アレがつまみですか?」
「そうだよ~。君も手元の大輪の花ばかり見てないで、たまにはああいう可憐な野の花も愛でなさいよ」
「・・・何のことやら」
ギンはニヤリと笑うと、おとなしく春水の横に腰を下ろした。
「まぁ、あんな綺麗な花があったら、他に手を出す気にはならないだろうけどね」
「・・・・・・」
ギンは返事の代わりに、勧められるまま杯を飲み干した。
上級貴族である春水が飲むだけあって、さすがに高級な酒だ。
飲みなれぬ味、そしてその強さに一瞬クラっとした。
「そういえば彼女、今日は見掛けないねぇ」
「・・・十番隊は遠征やって・・・あ」
ギンのしまったという顔に、春水がニヤリと笑う。
乱菊の名は出ていなかったのに、単純な引っ掛けにかかってしまった。
ギンは軽く舌打ちすると、再び勢いよく杯を空けた。
「十番隊はよく働くねぇ。日番谷君が隊長になってから面倒な仕事が減って大助かりだよ」
「せやろか?」
「その前の新隊長のときは、全然仕事が減らなかったからねぇ」
「その前・・・」
ギンは考え込んだ。そして顔を上げると、
「その前て、ボクやないですか」
「わはは!」
春水は大口を開けて笑いながら、バシバシとギンの背を叩く。
「ボクかて真面目に仕事してましたやん」
「真面目な隊長だったら、こんな時間に、こんなとこ歩いてないよ」
「まぁ・・・せやけど」
「おんなじ天才少年って触れこみだったのにねぇ」
そう言うとギンの頭をガシガシと強く掻きまわした。
「わっ、やめてや!」
酔い始めで力が入らなくなってきていたギンは、抵抗しようとしてバランスを崩した。
そのまま春水の膝の上に倒れてしまう。
「おやぁ、随分縦には伸びたのに軽いねぇ、君」
ふと思いついたように、春水はギンの腰に腕を回した。
「何やの?」
「羽織に隠れて分からなかったけど、随分と細いな・・・。女性のまでとは言わないけど、これが男の腰かい?」
「ちょお、やめてや、八番隊長さん」
ギンは躯を起こそうとするが、腰を押さえられてはそれもままならない。
無理に抗ったせいか死覇装が乱れ、白く薄い胸が襟元から大きく覗いた。
春水の目が怪しい光を放った。
「剥いてみたくなるねぇ」
「なっ」
驚愕に見開かれたギンの瞳を眺めて悦に入ると、春水はギンの死覇装へ手を掛けた。



 ◇◇◇



「初めてじゃなかったかぁ」
「・・・そっちこそ、女専門やと思っとったのに」
「あんな美人に想われてるっていうのに、何で男としてるかなぁ」
「アンタが言うなや」
窓の外では大きく日が傾き、茜色の夕焼けが光っていた。
ギンはその眩しさに目をさらに細めた。
後ろから春水の大きな手が、ギンの尖った顎を掬い上げた。
「目を開いて」
ギンは素直に薄蒼の瞳を晒した。
「綺麗な顔だ。だからといってまさか流魂街にいた頃から男に抱かれていたわけじゃないだろう」
ギンは目を閉じた。
「いったい誰に仕込まれたんだい?」
「・・・アンタには関係あらへん」
そう言って尖らせたギンの唇を、春水は軽くついばんだ。
「まぁ、また機会があったらしようね」
「もうご免や」
「そう?随分と楽しんでたみたいだったけど」
「なっ・・・このエロジジィが!」
ギンは渋面を作り、ベーっと長い舌を春水に見せつけると、振り返りもせずに部屋を出て行った。


残された春水は、一笑いすると再び酒を杯に注いだ。
「こっちはボロを出さないか・・・本当に上手く仕込んだもんだね」
誰を思ってか、乱暴に杯を空ける。
キラリと光る鋭い眼光は、夜の闇へと深く隠された。



<Fin>







あとがき


何といいますか・・・・・・京ギン!?
自分でもビックリなCPの小説を書いちゃいました。(^▽^;)

ビックリしていただけましたか?


劇場版第2作もう一つの氷輪丸を見ていて、なんか隊に出動がかかるのって十番隊と三番隊が多い気がして。
しかも三番隊は虚討伐とかだけど、十番隊は警護とか面倒そうな仕事でも冬獅郎は引き受けちゃうんだろうなぁって思って。
それをネタに京楽がギンをからかうシーンを思いついたんですけど、
小説にしたらこんなことに・・・・。(苦笑)


狙って書き始めたわけでは無かったんですが、ウチの京楽隊長は心底藍染サマを疑っていますね。
動揺させたギンから情報を引き出そうとして、失敗してしまった話です。
って解説してどうする。(苦笑)


そして新しい試み。
エロばっさりカット。
うわー、寂しい。(笑)
いっぱい妄想してみて下さいね♪