BLEACH二次創作小説 No.17 『少年の主張』  CP:日乱
<詳しくは  →  小説TOP








現世は人が多い。
日番谷冬獅郎は早くも辟易していた。
先遣隊として現世に派遣され死神達の目付けはこなしているものの、なかなか破面側の動向は攫めない。
暇つぶしと実益を兼ねて時折虚を倒したりはしているが、義骸での暮らしは冬獅郎にとっては不快なことが多い。
まず何処へ行っても子供扱いだということ。
尸魂界であれば、死神であることの証明である死覇装と、ましてや隊長であることの証明である隊首羽織で、誰もが冬獅郎の力量を知るだろう。
しかし現世では銀髪の小学生扱いだ。
目立つことは避けたいが、職務を遂行していればどうしても人目についてしまうこともある。
今日のように繁華街に虚の気配がある時などどうしようもない。
ましてや連れが松本乱菊であるというのもまずい。
ひたすら目立つ。
特に男からの視線が増えるのが気に喰わない。


上手いこと人気のない路地で虚を倒し、義骸に戻った所で面倒事が起きた。
「お前らさっきから何走り回ってんだぁ?」
人通りの多い道に戻った途端にガラの悪い男達に囲まれた。
冬獅郎はさりげなく乱菊を背後に庇う。
(まずいな、これだけ人目のある所でこの人数じゃ・・・)
「ガキが銀髪かよ」
髪を掴もうとする男の手を冬獅郎は腕で払う。
「後ろのねーちゃんは金髪だし・・・お、かわいいじゃん」
別の男が乱菊の肩に手を回そうとする。
「ねーちゃん、ちょっと付き合えよ。今、男いねぇんだろ?」
「触るな!」
冬獅郎が鋭く言い放つ。
「オレの女だ!」
男達の目が点になった。乱菊も然り。
「行くぞ松本!」
その隙に冬獅郎は乱菊の手を掴むと走り出した。


しばらく走った後、呆気に取られた男達が追ってこないのを確認し、ようやく二人は立ち止まった。
「隊長、さっきの・・・」
「なんだ!」
冬獅郎は照れて大きな声を出した。
「別に・・・効果的だろうが」
冬獅郎は顔を逸らし、照れ隠しに頭を掻く。
「でもあれ・・・犯罪なんですけど」
「あ”?」
「現世だと」
乱菊は面白そうに笑う。
「うるせぇ!・・・行くぞ、松本」
「ハイ」


現世は気に食わない。
冬獅郎は心底そう思った。


<Fin>













あとがき


お蔵入りからショートショートを救済。
イヅルは救われませんでした。(笑)


中身のない話でスミマセン。
この話で書きたかったのはただひとつ。
「オレの女だ!」と「犯罪ですけど」でした。
二つか。


なので展開が古臭いのは許してください。
いいんです。そんなとこはどうでも。
朴さんの声で「オレの女だ!」が聴きたいだけなんですもん。にひひ