BLEACH二次創作小説 No.6 『お祝いの・・・』 CP:ギン乱
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「乱菊」
背後から声がかかった。
自分の名を呼ぶ相手は、振り返らずとも誰だか判る。
その呼び方をする者は一人だけだし、そうでなくとも一番聞きなれた声だ。
振り返るか、聞こえなかったふりをして立ち去るか、僅かに迷うその間に声の主に追いつかれてしまった。
何しろ歩幅が違う。
「乱菊?」
肩に置かれた手を自然に払うため、乱菊はわざと遠回りに振り返った。
「何の御用でしょうか?市丸隊長」
全開の作り笑顔で答える。
払われた行き場のない手と乱菊の笑顔を交互に見やり、ギンは困ったように言う。
「何、怒っとるん?」
「御用がないのでしたら、私は失礼致しますが?」
ますます鉄壁の作り笑顔で言われ、ギンはうろたえた。
「乱菊ぅーーーーー」
滅多に見られないしょぼくれた表情のギンを見て、乱菊は少々ほだされた。
「何なのよ、もう」
作り笑いはやめ、代わりに苦笑いしながら乱菊が言った。
「良かったー」
心底ほっとしたように、息を吐くギン。
「ほんま怖かったわぁ」
「失礼ね。・・・で、何の用ですか?市丸隊長」
怒ってはいないようだが、すました顔で尋ねる乱菊。
ギンは困ったように言う。
「それやめてぇな。他人行儀な・・・」
「だって隊長になられたんですから、今までのようには」
「も~~えぇから!」
「でも」
その時ようやくギンは乱菊の怒りの理由に気付いた。
「わかった。ボクが悪かった。隊長になるんも、なった後も乱菊に報告せんで、すんまへんでした」
乱菊に向かって手を合わせ、頭を下げるギン。
「・・・よし」
その様子を眺めて、乱菊は頷いた。
「ちゃんと言いなさいよね。お祝いもできないじゃない」
わだかまりが解け、いつもの笑顔になった乱菊を見てギンは、
「ほなコレがお祝いってことで」
と言うと、乱菊が「何が?」と問うより先に、その口を塞いだ。
はむっと唇で唇を咥えるように優しくついばむと、
「おおきに」
と言って、にっと笑う。
「なっ!?」
真っ赤になってうろたえる乱菊。
「ちょっとギン、こんなところで急に!」
誰かに見られでもしたら、と慌てて左右を見まわす。
運良く誰もいないようだった。
「見られたって別にえぇやん」
「嫌よ」
「何で?」
「上官とデキてるなんて思われたくない」
キッパリと言い放つ乱菊。
勝気なその顔を見て、ギンは惚れ惚れと言う。
「やっぱり乱菊はえぇ女やなぁ」
「当たり前よ」
「惚れ直したわ」
そう言うとギンは乱菊をぎゅうっと抱きしめた。
「ちょっ・・・ギン!」
慌てて暴れる乱菊をものともせず、強く抱きしめたまま乱菊の耳元でギンは囁く。
「・・・ほんまよう育ったもんやな」
それが何を指しているのか気付いた乱菊は、更に赤くなった。
「ばかっ!すけべっ!!」
懸命に離れようとする乱菊にギンは再度口づけた。
今度は濃厚に。
舌を絡ませ、貪るように口づける。
次第に戸惑っていた乱菊もそれに答えはじめた。
熱く長い口づけが終わり。
「・・・あんたは・・・もう」
脱力したのかおとなしくギンの肩に頭を預ける乱菊。
そんな乱菊を優しく抱きしめるギン。
「そやかてボクのお祝いやろ?」
「そうだけど~~~」
「一番欲しいもん貰ったわ」
おおきに、と呟くと乱菊の髪に口づけた。
腕の中のぬくもり。
それが一番の幸せ。
いつまでこうしていられるかは、まだ、判らないけれども。
<Fin>
あとがき
ギン乱♪ギン乱♪
ようやく真っ当なギン乱が書けました!
でも・・・・・・ウチのギン乱だと、ギンちゃんが甘々すぎて、なんか悔しい。Sなギンちゃんが書きたいです。
小説の冒頭ではわざと触れませんでしたが、ギンが三番隊隊長に就任して1~2ヶ月くらいの話のつもりで書きました。
ちょっと時間がなくて確認できてないんですけど、誤字脱字があったらスミマセン。
追記
ようやく文章確認し、直しました。
ほんのちょっと表現を変えたトコと、・・・やっぱり誤字あった~~~。
はずかし~~~。
すみません。一応直しました。まだあるかなぁ・・・ドキドキ。