「ゆうやけのうた」

 

こんなからくりだらけの世界でも

一日がなごり惜しく思える

赤に染まった街の子供たちが

影を長くたなびかせながら

並んで夕陽を指さしていたから

 

もしも 僕たちが一日よりも

少しだけ早く走ることができて

あの夕陽を 毎日追い越すことができたなら

日付変更線なんか消えてしまって

きっと僕らは 永遠に子供のままで・・・

 

 

穏やかな天上では 宵の明星が

いつものからっ風に吹かれて

懐かしいうたを歌っている

 

世界になんにも無かったころ

確かに心に響いていた あの

ゆうやけのうた

 

      「めろめろ81号」(2004年5月5日)

 

     *伊達風人27歳=1977年5月4日生=

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          「からすのうた」  伊達風人

 

悲しいなら歌えばいい

寂しいなら肩を組んで

 

僕もしばらく付き合うから

一人でも大丈夫になるまで

 

闇があるために 星屑も見える

夜の向こうからは 輝ける朝が

 

それさえ知っているのなら

世界中が楽器に見えてくるんだ

 

楽器に併せて 肩を組んで

夜空を見上げて うたを歌おう

 

歌い疲れて 眠るころには

朝陽に焼かれた 優しいカラスが

僕らに続いて 歌い出すだろう

 

あなたの今日という一日が

昨日よりも幸せなものであるように

 

 ☆:2004年4月28日 「めろめろ80号」掲載。

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(追記)

この詩を読んで、私の瞼に浮かんで来たのは今から33年程前の昭和63年(伊達11歳。小学5年)頃に福島市八島町に住んで居た頃の想い出である。住まいの東方向には雄大な阿武隈川が流れ、又北の方角には、国道4号線を隔てて福島市民の親しむ信夫山がすぐ近くにあるとても自然環境に恵まれた所に住んでおり、伊達(子供)も日々、とても幸せそうに生き生きと暮らしていた時の事である。家の近くには梅林などもあり、カラスや雀など、小鳥の鳴き声も日々聞こえてくるのであった。

そんな幸せな日々は5年程度で過ぎ、伊達が中2になる直前に私の仕事の都合で山形市に転勤になり、その後の伊達にはとても辛い思いをさせてしまったのだ。サラリーマンの性とは言え、今思えば、転勤を拒否してずっと福島に住み続けていたらと、時折、後悔の念にかられるのである・・・。  野川秀行。

 

 

 

 

  

⁽         『ブログ再開のお知らせ』

 

☆昨年6月から続いた体調不良により、暫く途絶えていた「ヤフーブログ」。最近、ようやく復調しましたので、本日からは、こちらで掲載して行きたいと思っています、どうぞ宜しくお願いします。


        本日は「天使の涙」を再掲します。


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          『天使の涙』     伊達風人

 

もしも悲しみが何処までも続くのならば

もしも苦しみが何処までも続くのならば

月さえも隠れたこの暗い夜に

きれいな花をちぎってしまいましょう

誰にも見つからないように

 

もし生きている事が奇跡と思えるならば

もし誰かの口笛が愛しいと思えるならば

太陽の光さえ届かない部屋で

きれいな花に水をさしてあげましょう

誰に気付かれなくても

 

そうして花々は

限られた闇の部屋で

寂光を求め続けながら

やがて一つの真実を咲かすでしょう

すべての根源だけは

否定できないという真実を

 

神様はいつも気まぐれで

今宵もあなたの心に雨を降らせる

けれど気まぐれだからこそ

奇跡もまた信じられる

心からそう思う夜は

天使となって空を飛びましょう

ひたすらに星の降る夜を求める天使になって

 

でも天使になったあなたなのに

どうしてそんなんにも悲しむのでしょう

何者にも縛られないはずの天使が

どうして不安と恐怖に充ちて

涙を流しているのでしょう

 

もしも羽を持つことさえ苦しいのならば

もしもイカルスと同じ運命であるならば

いっそ羽を棄てて

その涙と共に海に堕ちて行きませんか

 

そうして海が見えた頃には

千切った花も 千切れた羽も

消えた月も

暗闇も 悲しみも 涙も

きっとみんな愛せるように

今宵 海が見える国の詩人は

空を見上げて歌うでしょう

 

「今宵は哀しく星が降り続ける

 まるで月をも撃ち落として

 暗闇を求めるかのように

 あれは ・・・・ 天使の涙だろうか」

 

 

 ~未発表作品、作成時期不詳~

 

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☆この詩について何か感想などがございましたら遠慮なく投稿ください。 2019年10月1日  伊達風人の父。