「だて路面電車保存会」の活動報告です。
昭和46年まで福島県福島市・伊達市を走っていた、懐かしい路面電車。
伊達市保原中央公民館の裏にひっそりと保存されている、
福島交通軌道線(飯坂東線)の生き残り1116号
それを修復して保存する団体、
それが「だて路面電車保存会」です。
基本作業日は、毎月第2・第4日曜日ですので、
お気軽に見学にいらして下さい。
「だて路面電車保存会」、会員募集中です。
技術や経験が無くても、興味があればどなたでも…
放射線量について
さて、伊達市の一部地域において、
積算放射線量が年間20ミリシーベルト以上となるとして、
「特定避難勧奨地点」に指定された訳ですが…
それに伴って「(1116のある場所は)大丈夫か?」という
ご心配されているメールを 何通か頂いております。
まず、ご理解頂きたいのは、伊達市全域でほ放射線量が高い訳ではなく、
「ホットスポット」と呼ばれる一部地点で
年間20ミリシーベルト以上になり、「特定避難勧奨地点」となっております。
このホットスポットのある場所から、
1116のある保原中央公民館までは、10km近く離れております。
それを踏まえて…
平成23年6月17日付けの
原子力災害現地対策本部(放射線班)・福島県災害対策本部(原子力班)による、
【福島県環境放射線モニタリング調査(児童福祉施設等)結果について(速報)】
http://www.pref.fukushima.jp/j/monitaring.jidoufukushi0615.pdf
によれば、1116のある保原中央公民館での測定値は、
地表から50cmの高さで0.55マイクロシーベルト/時となっておりますので、
特に過敏に反応する数値ではないと考えます。
※年間積算被曝線量の場合、4.818ミリシーベルトとなります。
仮に、1116に住んでいたとしても、
ちょっと高いかなという程度で、特に問題はありません。
ですので月に2回、10時~16時まで、現地で作業をしたとして、
年間積算被曝線量は、0.0792ミリシーベルトですので、
作業および見学に際しては、影響はないものと考えます。
申し訳ございませんが、当会と致しましては、
県の発表に基づき行動指針を決めさせて頂きますので、
徒に不安を煽るコメントはご遠慮させて頂きます。
作業報告 6月12日
震災から3ヶ月が過ぎ…
いろいろな葛藤がある中で、震災後初めての作業を行いました。
1116がある伊達市保原中央公民館も、
エントランス部分に被害が出ていました。
さて、当の1116はと言うと…
車両そのものの無事は震災直後に確認はしていました。
その後、3ヶ月の放置状態となっていたので…
雑草や木の枝が生い茂り始めていました。
その除草を実施。
その後、可動部分の点検と注油を実施。
念のため、屋根上もチェックを行う事に。
屋根のカンバスにも裂けは見受けられませんでした。
そして…
ついでに、パンタグラフをチェックしてもらうと…
上昇しました!!
保存作業を開始してから、初めてパンタを上げる事になりました。
本当は、パンタ周りの作業は、もう少し後の予定でしたが…
このパンタが上がったのは、下手したら40年ぶりかも知れません。
その後、パンタの可動部分にも注油を実施し、
下げておきました。
窓のシート補修を行い、本日の作業は終了。
次回の定期補修作業は、
6月26日(日)10時30分頃からの予定です。
#天候等の理由で変更や中止となる場合がございます。
車両・会員ともに無事です。
だて路面電車保存会、会長の片平です。
やっとネット環境が復活しました。
この度の震災では大変ご心配をお掛け致しました。
現状では、車両・会員ともに無事が確認されております。
ただ、各会員とも大なり小なり、
生活インフラ等に影響を受けているのも事実です。
かくいう我が家では建物には被害はありませんが、
断水が続いております。
復旧までは、1週間程度を要する見込みです・・・
・・・と書いている今も余震がありました。
こういう状況ですので、3月・4月の定期作業は全て中止と致します。
GW頃には、補修作業が再開できるものと思っております。
再開が決定しましたら、こちらでご報告致します。
だて路面電車保存会 会長 片平勝則 拝