先日、BSハイビジョンで「プリズンドッグ」というタイトルのドキュメント番組がやってた。


 アメリカの刑務所で、受刑者に、捨てられてそのままだと「殺処分」されてしまう犬を世話、躾をして里子に出す・・・というものだった。


 このプログラムの事は以前から知っていたし、何度か同じような番組も見たことがある。


 何らかの原因や理由で大きな事件を犯し、刑務所に収容されている受刑者。このプログラムに参加している受刑者達は皆若かった。そして、心や家庭に何らかの問題を抱えている者ばかりだった。



 プログラム責任者が、定期的に日本で言うところの「動物管理センター」に行き、数頭の犬をもらい受けてくる。捨てられ、虐待され、裏切られ、一度人間に対して「愛情」を持てなくなった犬たちだ。



 一人対一匹の奮闘が続く。


 最初は「おすわり」や「伏せ」も出来ない。虐待を受けていた犬などは、ケージの隅に固まったまま、怯えた目で動くことすら出来なかった。



 痛かった・・・。




 それが、少しずつ互いを求める「パートナー」になっていく。




 受刑者も犬の世話をすることで、落ち着きや忍耐力、優しさなどが身についていく。




 犬たちも少しずつ、人間に対する信頼を回復していき、愛情に変わっていく。



 それぞれのパートナーはお互いが無くてはならない存在になっていく。






 互いの存在がもの凄く大きくなっていく頃、それはその犬が里親を捜して新しい家族の元で生活できることを示す。



 里親が決まると、受刑者は里子に出す家族の元へ直接犬を連れて行き、リード(首輪についたヒモ)を渡す。



 そして、にこやかに、寂しさを秘めた目で、でも嬉しさを持った目で抱きしめ別れる・・・・。充実感と切なさがない交ぜになった後ろ姿で、受刑者は戻っていく。




 涙がずっと流れていた。




 受刑者達の気持ちや犬の気持ちを考えると、感情移入が・・・・。




 オイラにも生き別れてしまった「愛犬」がいる。




 いつでも会いたい。




 また彼ら受刑者には、新たなパートナーが与えられプログラムは続く。




 そのたびにその受刑者の心は優しさと愛情が大きくなり、周囲や家族、他人とのコミュニケーションもしっかり取れるようになるのだろう。



 また失われるかも知れない「物言えぬ小さな命」は、不器用でそして優しい人間に出会い、安息の場所を得ることが出来るのだろう。






 切ないけど、素敵なことだなぁ。