状況分析

1997年のドラッカー先生の論文では、人口構造の変化(少子化)が与える影響について言及している。少子化は、社会に大きな変革をもたらすという意見だった。実際に、大きな変化が起きていることは間違いないと思う。


一方、人口が減っている環境の中、特許業界において弁理士の数は着実且つ急速な増大を示している。このことは、少子化と同様に、特許業界に大きな影響を与えることだと思うし、実際に与えているのだろう。

多くの場面で聞こえてくるのが、弁理士数の増大が「弁理士の質の低下」を招くという意見だ。

競争の激化が弁理士費用の価格破壊を招く結果、弁理士のモラル低下を招くという意見や、能力の低い人間が弁理士になる結果、弁理士の質が下がるという意見だ。


このような環境を変革することは、弁理士会の偉い先生に任せるとして、大切なのは、この環境下でどのように差別化を図るかを見出すことだと思う。


質の低下の問題が真実だとしたら、逆に自己の質を上げれば、差別化につながる。


質の向上

ドラッカー先生は、成功の秘訣として、「無知の改善」を挙げている。

特許を扱う弁理士にとっては、技術的な理解力を養うことが、自己のスキルの向上への直接的なルートであることは疑うべくもない。僕自身も、体系的に勉強した方がよいと感じる技術分野がいくつかあることを感じている。全ての技術分野を網羅することは不可能であるが、現状の仕事に関連して、改善の余地があると感じている部分については、「無知の改善」が図られるべきであろう。


ドラッカー先生は、成功のための他の秘訣として、「自己の強みの強化」を挙げている。

当たり前のことだが、自己の得意とする技術分野の仕事は、不得手な技術分野の仕事よりも生産性が高い。技術的な理解を高めるための行動は、自己の強みであるスピードのアップに貢献することは間違いないと思う。


MUST DO THING

そうだ、紀伊国屋へいこう・・・。