終身雇用制って、知財保護の観点から見ると、とてもよくできた制度だったと思うのです。

定年まで雇っていれば、競合他社に自社の技術、ノウハウや管理システムはなかなか漏れにくい。


一人一人の知識は点にしかすぎないが、複数の点で線となり、面となる。

他社のリストラは、他社の技能や知識を包括的に吸収できるチャンスとなり得る。


中国や韓国企業の現在の躍進は、多分、バブル崩壊後のリストラブームと関連性があると思うのです。

リストラされた人たちのうち、少なくない数の人達がこれらの会社に雇われたと思います。

その人たちの技能や知識を礎にして、中国や韓国企業の現在の躍進があるとしたら・・・。


当時の経営者達のリストラの判断は、現在の熾烈な価格競争や技術競争を招く原因となっているのでしょう。

安易なリストラは、将来的な技術競争力の相対的な低下を招くという結論になるのかもしれない。


さて、また不況です。

きっと、また、リストラブームになることでしょう。

経営者の腕の見せ所でしょうね。


と、上から目線で高みの見物をしてみる早春の夜。