以前に所属していた事務所が、業界内でかなり追い込まれていることを今の事務所へ移籍して気づきました。


特許事務所は、理系で唯一独立できる業種などと言われるほど、設備投資を必要としません。

極端なことを言ったら、鉛筆と紙さえあれば、出願できる。

事務所という組織の資産は、何か?

「人材」です。


士業が特殊なのは、職場が変わっても、仕事の幹は変わらないということです。

したがって、腕に自信がついた人は、よりよい職場を求めて、移籍を画策しやすい業種ということができます。


以前の事務所は、5年以内に95%の人間が入れ替わるくらい出入りの激しいところでした。

月に10本以上の明細書を書く能力を有する人間が、私を含めて、同時期に2名抜けました。

少なく見積もっても、これだけで、年間4,800万円分の処理をできる人間を補充しなければなりません。経験者の応募は、提示金額的にほとんど見込めませんので、4名の未経験者で補う形になりました。


今、業界的に起きているのは、中小の事務所で育った人間を、大手の事務所が採用する流れです。



勝間チックに断言しちゃいましたが、そんな感じ。



もし、私が人を雇う形態の事務所を開業したとしたら・・・

働いている人のための事務所にしないと、とても太刀打ちできないかなと・・・

頭を垂れて、腰低く。

今の事務所の所長先生を見ていると、「実るほど、頭を垂れる稲穂かな」との詞が本当に当て嵌まるなと思います。