得られた知見 | Data Stone

得られた知見

(1)技術と製品は異なる

FilePool社が開発したRAIN技術とEMC社が開発したCentera Compliance Edition製品は同じではない。

Centera製品はRAIN技術を使っているが,データのWORM保護にRAIN技術が必須ということでもない。

いくら素晴らしい技術を生み出しても,その技術の適用先を見つけられなかったり,上手く製品を定義できなかったりするとビジネスとしては成功しない。

またベンチャー企業の技術を買ってきただけでは製品にはならない。買収した会社が製品に仕立て上げる為に追加機能の開発を行う必要がある。

(2)ベンチャー企業と既存企業のコラボレーション

ベンチャー企業がRAIN技術やCAN技術を開発する。顧客ニーズを掴んでいる既存企業がその技術を応用して製品を開発する。

EMC社Centeraの事例は,ベンチャー企業と既存企業がどう共同し,新市場や新製品を開拓できるかの良い例である。

(3)マーケティングの重要性

FilePool社の技術適用先がいくつも変遷していったのは,市場動向やニーズを良く見ていたからであると思う。結果,規制準拠という新ニーズを発掘するに至った。

新技術をどういう用途に適用するか粘り強いマーケティング努力が成功の鍵だと思う。マーケティングが得意な人と技術者がタッグを組めると良いと思う。

大学を使ってマーケティングの為の基礎データを収集した活動も興味深い。

(4)ユーザ・コミュニティを作って市場参入障壁を下げる

新しい技術や製品にはリファレンス情報が少ないし,ユーザ数も少ない。情報が不足しているとCentera普及の妨げになる。

EMC社は2つのユーザ・コミュニティを自ら作り,CenteraやCASの普及活動を行っている。

さらに製品の市場参入障壁を下げる為に,EMC社はジョイント・ソリューション開発のためにISV20社とパートナーシップを結んだ。

(5)大手ベンダが未開拓市場に参入する勇気

未開拓市場は市場規模も不明でユーザ・デマンドの大きさも不明なので,大手ベンダが参入するにはリスクが大きい。それでもEMC社はCenteraのビジネス・プランにGoを出した。


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Centera事業の企画書を見てみたいものですね。